2.3.2017
【番外編】はじめての高級筆記具の選び方 その①~筆記具の「種類」から選ぶ!~
Komehyo
ブログ担当者:栗田
先日モンブランについて記事を投稿してみたところ、思っていた以上の反響をいただきました!どうもありがとうございます。
お店に立っていてよく感じることですが、「時計好きな方には筆記具好きが多い」ということがあります。
私たちのお店では腕時計だけでなくモンブランやペリカンなどの高級万年筆も取り扱っているのですが、腕時計をお求めになるお客様が筆記具にも興味を示されるケースは非常に多いように感じます。
ともに「ビジネスマンの必需品」であり、ほとんどの人が何かしらの時計や筆記具を所有しているとは思いますが、高級時計と高級筆記具にはただの道具としての役割を超えてステータスシンボルになり得るという共通点があります。
さらに、筆記具も時計と同様に経営者や職人のこだわりが詰まったストーリー性のあるモデルが多く、その点がモノにこだわりのある方の興味をそそるのではないでしょうか?!
そこで今回は、これから高級筆記具を買いたいという方に向け、数回に分けて筆記具の選び方についての記事を書いてみようと思います。
第1回目の今回は、筆記具を選ぶときに一番最初に決めるべき「筆記具の種類」についてです。
◆大前提!万年筆・ボールペン・ローラーボールからどれを選ぶ?
ビジネスで使う筆記具を選ぶ場合、大きく分けて、「万年筆」「ボールペン」「ローラーボール」の3種類が候補にあがるかと思います。
万年筆はその特徴的な形状からなんとなくイメージしやすいのですが、ボールペンとローラーボールの違いについては一般的にはあまり知られていません。
一つ一つご紹介していきます。
①万年筆
ペン軸内部にあらかじめ充填したインクを、毛細管現象を利用してペン先へ送る構造を利用した筆記具です。(インクを充填する方法にはいくつか種類があるのですが、そちらについては次回以降で触れたいと思います。)
金などでできた切り割りのあるペン先が特徴的です。
↑ モンブラン「マイスターシュテュック149」
毛細管現象によりインクが送られてくるため、あまり力をかけなくてもスラスラと書くことができ、長時間の使用でも疲れにくいメリットがあります。
また、ペン先がずっと使い続けることにより自分の書きグセに合った形に摩耗していくので、自分だけの一本を育てる楽しみを味わうこともできます。そのためコアなファンが多いのが万年筆です。
長期間使用しないとペン芯やペン先の内部に充填したインクが固まってしまうなど定期的なお手入れを必要とすることがネックですが、お手入れさえ怠らなければ半永久的に使うことができ、一生物の相棒になることは間違いありません。
②ボールペン
ペン先にごく小さな金属製の球体を内蔵し、筆記時にこの球体が回転することによってインクをペン先へ送る構造の筆記具です。
↑ カルティエ「ディアボロドゥカルティエ」
筆圧を利用してインクを送るため万年筆と比べると硬めの書き心地が特徴で、長時間の使用にはあまり適していませんが、万年筆に比べ比較的安価で手に入れることができるメリットがあります。
万年筆やローラーボールと違い油性のインクを使用しているため、耐光性・耐水性があり保存に優れています。そのため、公的書類にはボールペン使用が現代では基本となっています。
契約書や重要な文書を記入する必要のある方におすすめです!
③ローラーボール
筆記具の構造としてはボールペンと同じですが、ボールペンとの違いはインクが水性という事です。(このことから日本では水性ボールペンとも言われます。)
↑ ペリカン「スーベレーンR400」
油性ボールペンと比べて弱い筆圧で書くことができ、万年筆よりインク詰まりなどのトラブルが少ないことが特徴です。
長く書いても疲れにくいことから、筆記量の多い方におすすめの筆記具といえるでしょう。
水性インクはキャップをしていないと乾いてしまうため、キャップの外しっぱなしには要注意です。
◆パーカーが発表した「第5世代」のインジェニュイティ
筆記具業界においても新技術は日々進歩しています。その一例として、2011年頃よりパーカーが採用している「インジェニュイティ」についてご紹介させていただきます。
インジェニュイティは万年筆・ボールペン・ローラーボール・ペンシルに次ぐ「第5世代」の筆記具と呼ばれています。
その魅力は新技術のペン先構造により万年筆のように筆圧なしで書けるにも関わらず、耐光性・耐水性に優れた速乾性水性インクの採用により公的な書類でも使用できる点にあります。
↑ 新開発のペン先が万年筆のような書き心地を実現
まさに、万年筆の書きやすさとボールペンの「良いとこどり」をした新しい世代の筆記具です!
いかがでしょうか。ここまで4種類の筆記具をご紹介してきましたが、私がこれから筆記具を買われる方におすすめしたいのはなんといっても「万年筆」です。
多少値は張りますが、重厚な風格がありフォーマルな場で出しても浮いた感じがなく、何より使い込むことで自分の書きグセになじみどんどん書き心地が良くなっていくという魅力があります。
何よりも、手間暇をかけて自分だけの一本を育てていく楽しみは、他の種類の筆記具では得られない充実感を与えてくれるでしょう!
次回からは、万年筆に絞って選び方を紹介していきたいと思います。どうぞお楽しみに!
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