8.12.2017
なぜ、ロレックスを購入する人が多いのか?(前編) ~“初めての高級時計”にロレックスを選ぶ人の考え~
Komehyo
ブログ担当者:須川(前編)
前川(後編)
高級時計についてのよくある疑問に、
「なぜ、ロレックス(ROLEX)を購入する人が多いの?」
というものがあります。
今週は、この疑問に対する個人的な見解を紹介します。
まずは、「高級時計の購入者」を2つの層に分けて認識します。
<高級時計の2つの購入者層>
1.高級時計に詳しくない人
→“初めて高級時計を買う方”など
2.高級時計に詳しい人
→“高級時計を複数本所有している方”、“高級時計の売り買いを繰り返すような方”など
上に挙げた2つが、「高級時計の購入者」の2つの層です。そして、ロレックスはどちらの層にもよく購入されるブランドなのです。つまり、“高級時計に詳しくない人”も、“高級時計に詳しい人”もロレックスを買うのです。これがロレックスの凄いところです。
しかし、“高級時計に詳しくない人”と“高級時計に詳しい人”は、ロレックスを購入するときの“考え”が違います。以下をご覧下さい。
<ロレックスを購入する“高級時計に詳しくない人”の考え>
「何か高級時計を買おう!」
↓
「高級時計といえば、ロレックスだよね」
(※「高級時計≒ロレックス」という認識を持っている、または、調べて知る)
↓
「ロレックスを買おう!」
<ロレックスを購入する“高級時計に詳しい人”の考え>
「気になるモデルに出会ったら買おう!」
↓
「手放すときに損のないように、“資産価値の高いもの”を選ぼう」
「レア度、細かな個体差・条件差にこだわろう」
↓
「ロレックスを買おう!」
上のように、“高級時計に詳しくない人”と“高級時計に詳しい人”は、異なった考えによりロレックスを購入します。そして今回は前編と後編に分けて投稿しますが、この前編で注目するのは、前者の“高級時計に詳しくない人”です。
つまり前編の今回は、「“初めての高級時計”に、なぜロレックスが選ばれるのか?」を紹介します。
■“初めての高級時計”に、なぜロレックスが選ばれるのか?
では、「なぜ“初めての高級時計”にロレックスが選ばれるのか?」という疑問について、私の意見を紹介します。
この回答はシンプルで、「高級時計≒ロレックス」という認識が世間にあるからです。
この認識があるということは、「(初めての)高級時計が欲しい!」と思う方の多くが、「ロレックスが欲しい!」と思う傾向にあるということです。あとは現実的な問題です。予算が許せばロレックスを第一候補にするでしょうし、予算が合わなければ他のブランドを選択するかもしれません。
では、なぜ世間に「高級時計≒ロレックス」という認識があるのでしょうか?次に、「高級時計≒ロレックス」になった2つの要素を私なりにまとめてみました。ご覧下さい。
<「高級時計≒ロレックス」になった要素>
①ロレックスは、“時計が贅沢品だった時代”からの有名時計メーカーである
②大手広告代理店の力を借りながら、「ロレックス=高級品」というイメージを築いた
この2つの要素が大きいと思います。以降の文章で、説明していきましょう。
※過去の投稿でも、ロレックスの歴史的な要素を紹介していますので、是非、ご参照ください。
「【ロレックスの成功から学ぶ】時計業界人なら知っている、ロレックスのメディア戦略の凄さ」
■要素①:ロレックスは、“時計が贅沢品だった時代”からの有名時計メーカーである
「高級品≒ロレックス」となった要素の一つ目として、私が言いたいことはこうです。
クォーツ腕時計が存在する以前の「時計=贅沢品」という時代に、ロレックスは時計メーカーとして圧倒的に成功し、有名になった。そのため、ロレックスは、「高級品メーカー」という印象をもつ。
少し解説します。実は、今と昔では“腕時計”に対するイメージが異なります。今でこそ電池で動くクォーツ腕時計がありますので、安価な腕時計が存在します。しかし、昔は「時計=贅沢品」でした。もちろん腕時計が実用的になっていくにつれて、どんどんと大衆化の方向には向かいますが、それでも今と比べるとまだまだ「時計=贅沢品」というイメージがあったのです。そんな時代に、ロレックスは時計メーカーとして圧倒的に成功し、有名になります。
つまり、腕時計がまだまだ贅沢品だった時代に、最も成功したメーカー。それが、ロレックスです。
ロレックスのイメージが「高級品メーカー」であることも頷けます。
■要素②:大手広告代理店の力を借りながら、「ロレックス=高級品」というイメージを築いた
「高級時計≒ロレックス」となった2つめの要素は、広告によるイメージ戦略の効果です。
実はロレックスには、世界的な大手広告代理店であるジェイ・ウォルター・トンプソンとの提携がありました。大手広告代理店の力を借りて、新聞や雑誌に広告を出していたのです。その広告は、「成功者がつける時計はロレックス!」と言わんばかりの広告でした。そして広告媒体も、富裕層が読む媒体が中心です。大手の広告代理店と手をとりながら、着実に“高級品”としてのイメージを浸透させたのです。
■前編の最後に
「高級時計≒ロレックス」という認識が定着したのには、上に挙げた2つの要素が大きく関わっています。そして、このようにして特別な地位を確立したロレックスは、「高級時計の代名詞」のような存在となりました。
「高級時計の代名詞」のような存在となれば、その地位までに至った経緯を知らない人たちにも、その存在が広がります。
つまり、“高級時計に詳しくない人”が、
「高級時計を買う」≒「ロレックスを買う」
と発想するようになるのです!
次回は後編として、「なぜ“時計玄人”はロレックスを選ぶのか?」という点を紹介します。是非、ご覧下さい。
↓↓↓
「なぜ、ロレックスを購入する人が多いのか?(後編) ~ロレックスを選ぶ“時計玄人”の考え~」
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