高級腕時計の時計通信

RSS

15.8.2021

【2021年新作紹介】チューダー「ブラックベイ フィフティエイト 925」 ~珍しいシルバー素材のダイバーズウォッチ~

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

■【2021年新作紹介】チューダー「ブラックベイ フィフティエイト 925」 ~珍しいシルバー素材のダイバーズウォッチ~

 

2021年の新作で話題になっているモデルのひとつが、

 

チューダー

ブラックベイ フィフティエイト 925

Ref.79010SG

 

です。

 

このモデルが話題になっている理由のひとつが、「シルバー素材で作ったダイバーズウォッチ」である点です。私も、ほとんどのメーカーがチャレンジしないジャンルに、敢えて踏み込んだチューダーの意気込みを評価しています。

 

今回は、この話題のモデルを紹介していきます。

 

 

 

 

 

 

■「ブラックベイ フィフティエイト 925」はどんなモデルか?

 

ブラックベイ」は2012年に誕生したチューダーのダイバーズコレクションです。これらは41㎜サイズの本格的なダイバーズデザインで、しっかりと200mの防水性を備えています。

 

そして、このコレクションの新種として2018年に登場するのが、「フィフティエイト」です。フィフティエイトは、その名の通り、1958年のRef.7924(通称ビッグクラウン)に範をとったモデルで、デザインがとてもクラシカルなダイバーズウォッチです。最大の特徴は、「小ぶりなサイズ」であることです。ケース幅も厚みも抑えられており、ケース径は従来より2㎜も小さい39㎜サイズになっています。

 

そして、このフィフティエイトの新作として2021年に登場するのが、今回取り上げる「ブラックベイ フィフティエイト 925」(以下、フィフティエイト925)です。

↑型式79010SG

 

この新作の特徴を挙げていきます。

 

 

 

特徴①:シルバー(銀)素材

フィフティエイト925は、ダイバーズウォッチでは珍しく、シルバー素材(シルバー925)でケースと尾錠を作り上げています。最近では、銅素材でスポーティモデルを作るトレンドがありましたが、その先に行くかのように、チューダーはシルバーを採用しました。

 

シルバー素材は、腕時計の外装素材としてはマイナーな存在で、これまでは一部メーカーがクラシカルなデザインを持つ時計に採用するぐらいでした。素材としてメジャーになれなかった最大の要因は、おそらく、変色を起こす点をマイナスに評価していたからだと思われます。つまり、どんどん黒ずんで光沢を無くしていく点を懸念していたのです。

 

しかし、同じく変色を起こす銅素材が外装素材で評価されるようになり、「変色が起こることをプラスに評価する」時流ができました。そこで、次に注目すべき素材として、チューダーは仕掛けたのでしょう。チューダーは、このシルバーが変色が起こり難いように工夫をしているそうですが、それでも変色は起こると思います。今後、このフィフティエイト925がどのような風合いに変化してくか、楽しみです。

 

 

 

特徴②:シースルーバック

フィフティエイト925は、ブラックベイコレクションでは初のシースルーバックを採用しています。今までは、裏蓋を開けない限り見えなかった、ケニッシベースの自動巻ムーブメントMT5400を鑑賞することができます。従来のモデルはシースルーでなかったため、このシースルーバック仕様という点は特別感があります。

 

MT5400は、フィフティエイト用に小型化されたMT5402をシースルー用に改めたもので、スペック的には基準機のMT5602と遜色がありません。フル巻き上げで約70時間のパワーリザーブを誇り、COSCのクロノメーター(5姿勢・3温度で15日間行う精度検査)を通しています。仕様は近代的で、耐磁性の高いシリコン製ヒゲゼンマイ、衝撃時の精度への影響を抑えるフリースプラングやツインブリッジが採用されています。

 

ムーブメント装飾としては、サンドブラストで仕上げたブリッジと、サンレイ仕上げのローターが印象的です。外装のシルバーケースが艶消し仕上げなので、ムーブメントが艶消しにされている点も、全体のバランスを考えると秀逸です。

 

 

 

特徴③:トープカラー

フィフティエイト925は文字盤とベゼルにトープカラーを採用しており、このモデルの大きな魅力になっています。「トープ」は“もぐら”を表す言葉で、この色はその名の通り、“灰色がかった茶色”を意味しています。

 

フィフティエイト925に使われるトープカラーは、ニュアンスでは灰色が強く感じるトープです。この色合いは、ケースの銀色に抜群の相性を示しながらも、しっかりとフェイス面の色として主張をしてくれます。なぜなら、トープカラーは、腕時計の一般的なフェイスカラーである「ブラック」や「シルバー」とは明らかに異なっているからです。

 

実際に、私がフィフティエイト925を初めて見たときにも、カラーリングで特別な個性を感じました。それに加えて、色味が上品だとも感じました。トープ系のカラーはエルメスでも使われる色ですので、やはり、品を感じる系統の色なのでしょう。

 

今回、画像を用意したフィフティエイト925はブラウンカラーのストラップ(レザーが付属するタイプですが、トープカラーのストラップ(ファブリック)が付属するタイプもラインナップされていますので、このトープカラーはチューダーが狙って推してきた色なのでしょう。

 

 

 

 

 

 

■最後に

 

今回紹介したように、フィフティエイト925は、

 

・シルバー素材

・シースルーバック

・トープカラー

 

という特徴をもち、これまでのブラックベイとは異なる、特殊なダイバーズウォッチになっています。

 

特に最近は、チューダーがロレックスの弟ブランドとして人気を集めています。そして、そのチューダーの中でも、39㎜のフィフティエイトは日本人の体形にマッチしやすく、人気があります。その人気モデルのフィフティエイトで作られる“特殊仕様”が「フィフティエイト925」であり、注目を集めないはずはありません。

 

そして、その注目のフィフティエイト925は、メーカー価格が490,600円税込みです。おそらく人気が集中し、実勢価格はもっと上になるかもしれませんが、それでも内容を考えると、多くの人が選択肢に入れるべき時計だと感じます。

 

実際、私の周りの声として、「かっこいい」という評価が多く、時計玄人からも上々の意見が出ています。是非、興味のある方は、一度現物をチェックしてみてください!

 

 

 

※おすすめ動画

 

※おすすめ記事

オリス「アクイス デイト キャリバー400」は、チューダー「ブラックベイ」の牙城を崩せるか?

TAGLIST

more close

BRAND

 

OTHER

RANKING

ARCHIVE