1.6.2018
【ブルガリウォッチの基本】実は分かりやすい! ブルガリ腕時計のラインナップを知ろう
Komehyo
ブログ担当者:高橋
皆さんは、ブルガリ(BVLGARI)の“男性用腕時計”をイメージすると、どんなデザインが思い浮かぶでしょうか?
アイコン的な作品「ブルガリブルガリ」、
個性的で迫力のある「アショーマ」、
その他に、「アルミニウム」「ソロテンポ」「ディアゴノ」「レッタンゴロ」など、様々なモデルをイメージするかもしれません。
ブルガリウォッチはそれぞれのモデルが非常に個性あるデザインです。そのため、モデルひとつひとつが私たちの記憶に残りやすく、それら全てが“主役級の存在”として印象に残ります。映画に明るい方に説明するのであれば、マーベル映画「アベンジャーズ」のような状況なのです。まさに、キャラクターの濃い主役たちが集まったかのような印象をもつのが、ブルガリウォッチです。
ブルガリウォッチの作品に対しては、そのようなイメージがありますので、なんとなく、「ブルガリウォッチのラインナップは複雑に違いない」という印象を抱いてしまいます。
しかし、現実は違います。ブルガリの公式ホームページで、“男性用ウォッチ”のラインナップを確認すると、次のようになっています。
<ブルガリの男性用ウォッチ>
・オクト
・ブルガリブルガリ
・ディアゴノ
(・ファインウォッチメーキング)
最後の「ファインウォッチメーキング」は、“その他の特別作品”という認識です。そのため、男性用ブルガリウォッチの現在のラインナップは、「わずか3つ」なのです。
そうなのです!実は、現在のブルガリウォッチのラインナップは、シンプルで分かりやすいのです。過去に様々なシリーズがありましたが、今では3つのシリーズで展開しているのです。
今回は、皆さんとブルガリウォッチの距離がより近くなるように、「ブルガリウォッチはラインナップが分かりやすい」ということを紹介します。同時に、このラインナップについての私の考察も紹介したいと思います。
■過去のブルガリウォッチには、様々なシリーズがあった!
今回は、「ブルガリウォッチはラインナップが分かりやすい」ことを紹介しようと思います。ただし、過去を見ると、様々なシリーズが展開されています。この点で、今回の私の主張と、実際の現実が違うようにも感じるかもしれません。しかし、後ほど紹介する私の考察を軸に考えると、そこまで複雑でないことが理解していただけると思います。その私の考察に至るまでの予備知識として、ここでは、“ブルガリウォッチの系譜”を紹介します。
実は、ブルガリが本格的に時計市場に参入したのは、1970年代からです。そのため、他の時計メーカーと比べてまだ歴史が深くありません。ただ、ブルガリは時計作りの歴史こそ長くありませんが、そのビハインドを埋めるかのように、精力的にモデルを生み出してきました。下で、男性用のラインナップがある主なシリーズを紹介します。
<ブルガリウォッチの系譜(男性用)>
・1977年~ ブルガリブルガリ
・1994年~ ディアゴノ/スクーバ
・1997年~ ソロテンポ
・1998年~ アルミニウム
・2000年~ レッタンゴロ
・2004年~ エルゴン
・2005年~ アショーマ
・2008年~ ディアゴノ・カリブロ303
・2009年~ ソティリオ・ブルガリ
・2012年~ オクト
ざっと挙げたただけでも、これだけの男性用モデルが発表されています。実際は、さらには素材や機能などでバリエーションがありますので、細かく見るとさらに多数の種類があります。ただし、もしかしたら皆さんに最も馴染みがあるシリーズは「ブルガリブルガリ」と「アルミニウム」かもしれません。特に後者のアルミニウムは、大ヒットした印象があり、多くの人に響いたブルガリウォッチだと思います。
この系譜を見ると、ブルガリブルガリの誕生から約30年ほどで、多くのシリーズを作り上げています。これだけ印象的なデザインのモデルをたくさん生み出すことのできる力量は、業界トップクラスです。ただし、短期間で集中的に作り出したこともあり、シリーズの移り変わりの激しさを感じることも、事実としてあります。
■現在のブルガリウォッチのラインナップはシンプル!
そして、冒頭で語った通りですが、現在のブルガリウォッチのラインナップはシンプルです。「オクト」「ブルガリブルガリ」「ディアゴノ」の、3つのシリーズがメインです。先に見た、過去のシリーズと比べると、かなり分かりやすいラインナップだと感じます。
現在はシリーズもスッキリとしていますが、より細かなモデルの種類も分かりやすくなると良いはずです。そこでここからは、各シリーズ内の種類を“より分かりやすくするコツ”を紹介します。
それは、ムーブメントの種類を覚えることです。これができれば、各モデルの違いがはっきりするだけでなく、モデルごとの価格差にも合点が行くという利点があります。
では、下でムーブメントの種類を紹介します。
<機械式ムーブメントの種類>
~シンプルな3針タイプ~
1.他社ムーブメントベース(基本機)
=「B77」(ソプロードベース)
2.自社ムーブメント(基本機)
=「ソロテンポ/BVL191」
3.他社ムーブメントベース(高級機)
=「BVL193」(ヴォーシェベース)
4.自社ムーブメント(薄型高級機)
=「フィニッシモ/BVL128」
~クロノグラフ~
1.ETA社ムーブメントベース(基本機)
=「B130」(ETA2894ベース)
※画像はCal.220のものですが、
裏側からの外観はほぼ同じです
2.ゼニスムーブメントベース(高級機)
=「ヴェロチッシモ/BVL328」(ゼニス“エルプリメロ”ベース)
複雑機構を除いては、上のムーブメントが主なものです。紹介した順番が若いほど、価格が抑えられるイメージです。例えば、「オクト・ソロテンポ」と「オクト・フィニッシモ」であれば、後者の方がランクアップモデルというイメージです。「どのモデルがどのムーブメントを採用しているか」については、ブルガリの公式ホームページ内の製品説明欄に記載があります。
このように、ブルガリウォッチは、ムーブメントの種類にも注目することができるのです。これが、現在のブルガリの実力です。実はかつて、ブルガリは他社ムーブメントだけに頼っていました。しかし、2000年代より高級腕時計メーカーであるジェラルド・ジェンタやダニエル・ロートを買収し、自社ムーブメントを作る開発力を手にしました。今では、他社製と自社製ムーブメントを使い分けながら、幅広い価格帯を実現しています。
このように、ムーブメントの種類を知ることで、シリーズ内の価格差の理由も見えてくるのです。
■ブルガリウォッチのラインナップについての私の見解
ここからは、ブルガリウォッチのラインナップについての私の見解を紹介させていただきます。私がブルガリウォッチのラインナップを考察すると、次のようなことを感じます。
1.現在ラインナップは“少数精鋭”を目指す
シリーズ数を減らすことによって、生産コストを削減する事はもちろん、個別のモデルの質を向上させることができます。“少数精鋭”戦略と言っても良いかもしれません。他社ムーブメントを減らして、自社ムーブメント搭載モデルを増やしている状況からも、“生産数”よりも“質”を向上させたい意図を感じます。
2.ラインナップ構成は“定番”と“最新デザイン”
例えば現在のラインナップでは、ブルガリブルガリとディアゴノは以前からある“定番”です。そして、オクトは新たなシリーズです。このように、「ブルガリのラインナップは、“定番”と“最新デザイン”で構成されている」と考えれば、分かりやすいのです。これは、過去のブルガリのラインナップにも通用する発想です。
つまり、ブルガリウォッチを…
①定番
→「ブルガリブルガリ系」「ディアゴノ系」
②最新デザイン
→現在なら「オクト」、過去なら「アショーマ」「レッタンゴロ」「エルゴン」など
…という構成で認識するのです。
このように考えると、過去も現在も、ブルガリウォッチのラインナップは複雑ではないのです。ただし、過去には「③入門モデル」というジャンルがありました。シリーズでいうと、「ソロテンポ」「アルミニウム」です。併せて把握すると、より過去のシリーズもすっきり整理されます。
■最後に
ブルガリは“少数精鋭”戦略を通して、現在かなり評価を上げている状況です。例えば、オクト・フィニッシモのチタン素材モデルは、業界内で絶賛されています。
↑オクト・フィニッシモ/チタン素材
このままブルガリの“少数精鋭”戦略が成功していけば、好循環を生み、さらに新たな革新的モデルが登場する機会もあるのではないでしょうか。個人的にも、これからのブルガリの時計メーカーとしての歩みを、楽しみに見ていきたいです!
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