高級腕時計の時計通信

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12.8.2016

初心者でもわかる高級時計の選び方① ~人気ブランドの評判と評価(一般認知されるブランド編)~

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

新入社員や新社会人の方、ボーナスが入った方、結納または結納返しの予定がある方などは、初めての高級腕時計の購入をご検討中かもしれません。そういった方々のお役に立つように、高級時計の選び方について書かせていただきます。ただし、伝えたいことがたくさんありますので、「初心者でもわかる高級時計の選び方」としてシリーズで展開させていただきます。

 

初回の今回は、「どの時計ブランドを選べば良い?」という最初に突き当たるであろうお悩みに役立つよう、高級時計の人気ブランドの紹介をさせていただきます。このテーマに向き合った時に、私は皆さんがこの悩みに対して何を気にしているのだろうかと考えました。そして私は以下の2点ではないかと考えました。

 

「そのブランドは世間でどう評価されているのか」

「そのブランドは時計を詳しい人にどう思われているのか」

 

つまり、“一般的な目線”と“玄人の目線”の評価や評判です。これらの命題に対して、私がこれまでに収集した情報と、時計業界に携わる私の主観で人気ブランドについて書かせていただきます。あまり述べる幅を広げすぎると収拾がつきませんので、基本的には”男性向けモデル”、“近年のモデル”というイメージで書きます。さらに、人気ブランドを“一般認知されているブランド”と“一般認知されていないが時計業界ではメジャーなブランド”に分けて紹介いたします。

 

今週は、“一般認知されているブランド”として、ロレックス、オメガ、カルティエ、ブルガリ、シャネルを紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

■ロレックス

 

↑エクスプローラーⅠ

①一般的な目線

高級腕時計の代名詞。多くの人から認知されているため、周りのほとんどの人に“高級時計をつけている”と認識してもらえます。そしてもちろん、所有をするご自身も“高級時計をもっている”という誇らしさを感じることができます。つまり、周りからも羨望され、自身も誇らしく使えるので、満足感は断トツに高いでしょう。せっかく高級時計を所有するのであれば、ロレックスが最もおすすめです。

 

 

②玄人の目線

ロレックスはおもしろい二面性をもっています。実は、ロレックスは初心者によく選ばれる高級時計でありながら、時計玄人にも支持されているブランドなのです。ただし、初心者の方は定番モデルを選ぶ傾向があり、玄人の方はこだわりのモデルを選ぶ傾向があります。玄人は“どのモデルを選んだか”を見ています。例えば、ベゼルや夜光塗料などが“焼けた”ヴィンテージ感のあるモデルは、玄人に「かっこいい!」と評価されることが多いようです。

 

 さらに、ロレックスは資産価値が高い点が評価ポイントでもあります。つまり、売っても高いという点です。時計玄人であればあるほど、たくさん時計を所有しています。もちろん、買い換えをするケースも多くなります。そのため、玄人の方は自身の嗜好に合う時計を吟味しながら、脳裏では資産価値も計算をしていることが多いのです。その点で、ロレックスの資産価値の高さは、玄人に一目置かれています。

 

→別投稿もご参照下さい

初心者でも分かるロレックスの選び方 ~数ある人気モデルからどのモデルを選ぶ?~

 

 

 

 

 

 

■オメガ

オメガ REF.3570 50 スピードマスタープロ 手巻

↑スピードマスター

プロフェッショナル

①一般的な目線

昔から日本での知名度が高く、現在でも時計業界ではロレックスに次いで2番目に知名度が高いブランドです。オリンピックの公式タイムキーパーを勤めていることも知名度の向上に寄与しています。若い世代の方に認知されていないこともありますが、“30代以上の方にはまず知られているブランド”というイメージはあります。そのため、高級時計に明るくない一般の方からも“高級時計をつけている”と認識してもらえます

 

さらに、オメガはロレックスより価格が控えめです。そのため、ビジネスシーンで“やり過ぎ感”を与えることも少ないようで、現実的に使いやすい高級時計です

 

 

②玄人の目線

モデルにもよりますが、玄人からオメガは“若々しいブランド”と見なされることがあります。例えば、代表ラインのスピードマスターシリーズは20代や30代なら違和感がないですが、40代や50代には若すぎるデザインと感じているようです。しかし、伝統的な手巻ムーブメントを搭載するスピードマスタープロフェッショナル(ムーンウォッチ)に関しては、玄人にも特別な存在の時計として幅広い層に支持されています。さらに実際は、コンステレーション、デ・ビル、ヴィンテージモデルなど、上の世代の方でも使いやすいモデルも存在します。

 

 また、最近は磁気に強い時計、つまり“耐磁時計”をオメガのスタンダードとするような動きをとっています。しかも、ムーブメントをインナーケースで保護するという従来の手法ではなく、ムーブメント自体を耐磁仕様にすることで、オーバースペックとも言えるレベルの耐磁性能を製品に与えています。ここまでのオーバースペック耐磁性能を備えるオメガウォッチに、好事家は興味を持っています。

 

→別投稿もご参照下さい

【高級時計の選び方】オメガはどういう人に選ばれるのか? ~オメガが選ばれる2つのパターン~

 

 

 

 

 

 

■カルティエ

 

↑カリブル・ドゥ・カルティエ

①一般的な目線

やはりカルティエのイメージは高級時計より“高級ジュエリーブランド”です。ただ、ジュエリーでの知名度の恩恵を時計分野でも受けており、“カルティエの時計は高級品”というイメージがあります。特にカルティエは女性から高い支持を得ているブランドで、女性用高級時計においては、ロレックスと並んで多くの方に選ばれています。男性用も人気があり、ファッションに明るい感性の高い方に選ばれるイメージがあります

 

 

②玄人の目線

モデルによってカルティエウォッチはイメージが分かれます。まず、カリブル・ドゥ・カルティエ、サントス100、ロードスターなど男性用の人気モデルは一般のユーザー向けです。ただし、カルティエのモデルは高いデザイン性に特徴があります。そのため玄人からみても、カルティエウォッチを選択した方に対しては、“守りの選択ではなく攻めの選択をした”という風に評価するのではないでしょうか。

 

 さらに、コレクション・プリヴェ・カルティエ・パリ(CPCP)やオート・オルロジュリー・コレクション(以下、HHC)というラインは好事家向けというイメージがあります。以前のCPCPの時代は、他社の優れたムーブメントが素晴しいケースに搭載されている魅力があり、好事家に支持されていました。しかし、最近のHHCに至っては、業界トップクラスと言われるカルティエの自社開発力が魅力です。その開発力に好事家は注目していますが、モダンな外観は評価を分けていると思います。

 

→別投稿もご参照下さい

カルティエウォッチの人気モデル紹介~カルティエ時計の魅力溢れるネーミング~

 

 

 

 

 

 

■ブルガリ

ブルガリ BGO41BSLD オクト 自動巻

↑オクト

①一般的な目線

ブルガリもカルティエと同じくイタリア発の名門ジュエラーとして知名度があります。そのため、ブルガリの時計も高い知名度がある満足感があります。ただし、ブルガリの時計デザインは非常に個性的で、前衛的なスタイルが好きな方に向いています。上手に着けこなす方はそのセンスを賞賛されますが、合わない方だとアンバランスなコーディネートになる可能性があります。

 

 

②玄人の目線

従来のブルガリウォッチはムーブメント面でジラールペルゴなどの協力を得ていましたが、どちらかというとデザイン重視というイメージがありました。そのため、玄人の方がブルガリウォッチを選択するケースは少なく感じますが、一方で、現在のブルガリの開発力にも注目しています。ブルガリはかつての実力派メーカーであるダニエル・ロートやジェラルド・ジェンタを社内に統合し、現在のウォッチメーカーとしての実力は業界内でも高い水準にあります

 

 現在ではソロテンポ、フィニッシモなど自社ムーブメントを作る実力もあり、さらに薄さ1.95mmの超薄型トゥールビヨン、薄さ3.12mmの超薄型ミニッツリピーターなど衝撃的なムーブメントの開発にも成功しました。玄人の方は、これからのブルガリに興味をもっています。

 

→別投稿もご参照下さい

【ブルガリウォッチの基本】実は分かりやすい! ブルガリ腕時計のラインナップを知ろう

 

 

 

 

 

 

■シャネル

 

↑J12

①一般的な目線

シャネルはココ・シャネルが興したファッションブランドで、映画化されるほど知名度が高いブランドです。時計に関しては、かつては女性用のみしか製造していませんでしたが、2000年以降はJ12を登場させて男性用ウォッチにも注力しています。J12は男女問わず芸能界にも愛用者が多く、J12がシャネルウォッチの代名詞といえるぐらいにまで有名になっています

 

 J12は白、黒、グレーの3色で展開されており、個性とインパクトのある時計です。そのため、ビジネスでの使用は慎重に判断しなければなりませんが、周りへ“シャネルのJ12を着けている”というアピールができる快感があります。さらに、J12はペアウォッチにしやすいという利点もあります。

 

 

②玄人の目線

シャネルウォッチもブルガリと同じように、どちらかというとデザイン重視のイメージがあります。そのため、玄人の方が選択するケースは少なく感じます。しかし、愛好家も話題性のあるJ12には関心を抱いています。例えば、オーデマピゲの自社ムーブメント(Cal.3120)をベースにしたJ12、ルノー・エ・パピ製のトゥールビヨンを搭載したJ12などには驚きを感じたと思います。さらに、今年の新作ムッシュ・ドゥ・シャネルに搭載したシャネルの自社ムーブメントにも関心を抱くでしょう。

 

→別投稿もご参照下さい

シャネルの腕時計の選び方 ~「J12」、「プルミエール」などの名作を紹介~

 

 

 

 

 

 

■最後に

 

いかがでしょうか?今回は時計に明るくない方にも認知をされている可能性の高い“一般認知されているブランド”を、“一般の目線”と“玄人の目線”から紹介いたしました。ただし、今回の内容は飽くまで私が収集した情報から導いた個人的な見解です。この内容のように感じていない方もたくさんいらっしゃる可能性はありますので、ご了承ください。

 しかし、初めて高級時計を検討される方にっとて「そのブランドはどう思われているか?」という点は気になると感じましたので、是非参考にしてみて下さい。

 

次回は、今回ご紹介できなかったもう一つの“一般認知されていないが時計業界ではメジャーなブランド”についても書かせていただきます。

 

 

 

次回、「初心者でもわかる高級時計の選び方②~人気ブランドの評判と評価(時計業界におけるメジャーブランド編)~」は

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