高級腕時計の時計通信

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3.8.2024

【2024年度版】高級腕時計 人気ランキングTOP20 ~解説編~

Komehyo

以前ご紹介した記事【2024年度版】高級腕時計 人気ランキングTOP20 ~実データ編~の続編です。
この記事では、上位にランクインした時計がなぜ人気を集めたのか、その動向や背景を詳しく解説します。
また、ランキングから見えるトレンドとダウントレンドの興味深い特徴についても触れていきます。ぜひ最後までご覧ください。

 

▼目次
2023年4月~2024年3月
3つのトレンドと着目点
結果からの考察
わかりやすいモデルが注目を集める背景
まとめ

 


◾️2023年4月~2024年3月

トケイ通信ブログで毎年掲載している「人気メーカーランキング」の更新版です。
販売数で集計すると、人気がありながら売り切れなどの理由で正確な集計ができないため、お問い合わせ数が多い順にランキングしています。

トップ3は「ロレックス」「パテック フィリップ」「オーデマ ピゲ」の順となっています。

この上位3メーカーに関しては、過去のランキングでも同様の順位で紹介していますが、今回は2位と3位が入れ替わりました。
この変動は3年ぶりの出来事ですが、TOP3に関しては依然として強い印象があります。
今回のランキングでは、4位以下のメーカーに焦点を当て、トレンドの分析を行いました。

 


◾️3つのトレンドと着目点

①SEIKOの人気が高くなっている点
今回、セイコーは数多くのスイス時計メーカーを押しのけて4位にランクインしました。
この人気の理由は、グランドセイコーだけでなく、セイコープロスペックスのダイバーモデルの問い合わせが大きな割合を占めていることが挙げられます。
特に今年はダイバーモデルの人気が特筆される結果となりました。

②時計専業でないメーカーの人気増
オメガの次にランクインした7位のシャネルですが、昨年のランキングから3ランク上げて上位に入り込みました。
その他、人気の革製品メーカーとして有名なエルメスも昨年より上位にランクインしています。
時計専業ではないメーカーの勢いがすごいと感じました。

 

③角型時計の人気が高い

今回ご紹介したのはメーカーランキングですが、さらに詳しく掘り下げると、角型時計の問い合わせが増えていることがわかりました。

5位にランクインしたカルティエではタンクやサントス、ジャガー・ルクルトではレベルソといった角型時計が人気です。

2024年は従来と比べて、角型時計の動向を見守るのが興味深いと思います。

 

 


■結果からの考察

トレンド分析の結果から分かるのは、「分かりやすいモデルが注目されている」ということです。

先程のセイコーからはダイバーズモデルが人気を牽引しているという話をしましたが、ダイバーズモデルはスポーティーで、時計の中では分かりやすい見た目をしています。

時計専業ではないシャネルでは、セラミック製のモデルのJ12が人気です。このモデルは個性的でインパクトが強い特徴があります。
時計専業ではないメーカーは、時計専業メーカーが打ち出せないようなデザインを得意としており、それを今の時代に合わせて存分に活用しています。そのため、デザイン力は評価が高まっています。

 

 

角型時計の人気について、通常の時計は丸型が一般的ですが、角型の時計は形が異なるため、着用した際に非常に存在感があり、目立ちます。
そのため、この角型時計が人気を集めているのは、トレンドとして理解しやすいモデルであると言えます。

 


■わかりやすいモデルが注目を集める背景

今回のトレンド分析から、なぜ「分かりやすい時計モデル」が人気を集めているのかを考察してみました。

まず、服装の変化が挙げられます。
近年、働き方改革の一環として服装が自由化され、スーツ姿が減少し、ノーネクタイや快適なカジュアルスタイルが増えています。
この流れの中で、一目でわかりやすいアイコニックな時計のデザインが求められるようになったと感じます。

時計の人気ランキングでも、いくつかの傾向が見られます。
まず、ラグスポの人気が落ち着いてきたことが挙げられます。
例えば、パテック フィリップとオーデマ ピゲの順位が入れ替わったことがあります。
特にオーデマ ピゲのロイヤル オークが人気に陰りが見え、これが順位変動の大きな要因とされています。
同様に、ヴァシュロン・コンスタンタンも人気モデルの問い合わせ数が減少し、ランキングが下がっています。

 

これらの結果から、ラグスポの人気はまだまだ高いですが、少し落ち着いてきたように感じます。

さらに、話題性の少なさが影響しているメーカーもあります。
例えば、ブライトリングやゼニスは以前は上位にランクインしていましたが、最近のランキングでは見られなくなっています。タグ・ホイヤーもランキングを落とし、18位となりました。
これらのメーカーが直面している課題は、話題性の低下です。
例えば、ゼニスは過去にルパン三世とのコラボで注目を集めましたが、最近の話題性不足がランキング低下につながったと考えられます。

 

 

 

 


■まとめ

今回は「時計人気ランキングTOP20」を紹介させていただきました。
2024年は上位の入れ替わりがあり、今までとは異なる角型時計が人気を集めているなど、大変面白い結果となりました。
皆さんがランキングを見ての感想はどうでしょうか。ぜひYouTube動画もご覧いただきコメント欄でご意見をお聞かせください。


 

今回ご紹介した時計は、以下の動画でもご説明しています。
こちらもチェックしてみてください!

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