3.8.2024

【後編】時計鑑定士がマニアックに語る愛用時計5選

Komehyo

前回の「時計鑑定士がマニアックに語る愛用時計5選」の後編です。
今回は、KOMEHYOスタッフ1名とトケイ通信の編集長である私自身の愛用時計をご紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。

◾️本店本館店長　長野哲也

【Jaeger-LeCoultre Master Ultra Thin(Ref:145.2.79.S)】

・ジャガールクルトの魅力
長野さんの愛用するジャガールクルトマスターウルトラスリムピンクゴールドは、そのシンプルさと高い技術力が魅力です。
ジャガールクルトはムーブメント製造で非常に有名で、パテックフィリップやオーディマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンなどの高級時計ブランドにもムーブメントを供給しています。
このモデルは、特に薄さを追求しており、他の高級時計ブランドでも使用される優れた機械が搭載されています。

・いつごろ購入しましたか？

この時計を購入したのは2013年で、約10年間愛用しています。
ケースが非常に薄く、袖に収まりが良いため、カッターシャツやスーツにもぴったりです。
手首が細めの私でもフィット感が良く、ビジネスシーンで非常に重宝しています。

・購入してよかったことは？

最初は秒針やカレンダーがないシンプルなデザインに不安がありましたが、そのシンプルさがこの時計の魅力です。
ジャケットスタイルにも合い、秒単位で時間を気にすることは少ないので、実用性にも問題ありません。手巻き式の操作感が次第にクセになります。

・同じジャンルのおすすめモデルはありますか？

おすすめのドレスウォッチとして、ブランパンのヴィルレや、薄型のIWCポートフィノがあります。
過去にはIWCのポルトギーゼも所有していましたが、これも非常に良い時計です。いずれもシンプルで洗練されたデザインが特徴です。

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◾️時計通信編集長　須川誠

【BLANCPAIN Léman Aqua Lung(Ref:2100-1130A-71)】

・ブランパンレマンアクアラングとは

ブランパンのレマンアクアラングは、1999年に限定モデルとして登場しました。このモデルは、通常のラインアップにはない特別な仕様です。
ブランパンは1953年に世界初のダイバーズウォッチ「フィフティファゾムス」を発表し、同時期に「アクアラング」という名のダイバーズウォッチも登場しました。この名前は一時使用されなくなりましたが、1999年に限定モデルとして復活しました。

・私が選んだ理由

この時計を購入したのは20代後半の頃です。ブレスレットタイプの時計が欲しくて自動巻きでシンプルなデザインの時計を探していたところ、このブランパンレマンアクアラングに出会いました。
ブランパンの時計は、一人の職人が手作りしている点に惹かれました。黒文字盤の美しさ、高級感、夜光塗料が丁寧に塗られた立体的な針、そして秒針の先の赤いポイントが気に入りました。

・実際の使用感

【良い点】

自動巻き時計でありながら非常に薄く、手巻き時計のような感覚で使えます。38mmのケースサイズはフィット感が良く、シースルーバックのデザインも美しいです。
フレデリック・ピゲの1150系ムーブメントを搭載し、100時間のパワーリザーブを持っていて、ロービートの振動数（21,600）でゆったりとした秒針の動きを楽しめます。シースルーバックからはゴールドローターとツインバレルが見える高級感のある仕上げが楽しめます。
黒文字盤の深みのある色合いや丁寧に作られた針とインデックスの美しさは、見るたびに感動を与えてくれます。