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3.10.2023

ブランパン「フィフティファゾムス」とはどんな時計なのか?|スウォッチ×ブランパンで話題沸騰中のフィフティファゾムスを徹底解説!

Komehyo

2023年9月9日(土)に満を辞して発売されたブランパン(BLANCPAIN)とスウォッチ(SWATCH)のコラボレーションモデル「スキューバ フィフティ ファゾムス」。その原型となったフィフティファゾムス(Fifty Fathoms)とは一体どんなモデルなのか?この機会に徹底解説していきます。

 

▼目次
なぜ「今フィフティファゾムスが注目されているのか?
そもそもブランパンとはどんなメーカー?
フィフティファゾムスの誕生経緯
フィフティファゾムス(Fifty Fathoms)の意味
フィフティファゾムスが持つ3つの魅力
サブマリーナーよりファイフティファゾムスを買う?

 


 

◾️なぜ「今」フィフティファゾムスが注目されているのか?

2022年にスウォッチとオメガのコラボレーションモデル「ムーンスウォッチ」が登場し、大変話題になっていたことが記憶に新しいですが、その第二弾ということで2023年にはスウォッチとブランパンのコラボレーションモデル「スキューバ フィフティ ファゾムス」が発表となりました。

 

「スキューバ フィフティ ファゾムス」の原型となるフィフティファゾムスは元祖ダイバーズウォッチと言われており、時計愛好家に支持されてきました。しかし、一般ユーザーへの認知度の観点から見ると高級時計を何本か所有し、最後に行き着く通好みな時計でもあります。今回のコラボレーションによって一般ユーザーへの認知が進み、原型となるフィフティファゾムスが注目されるようになりました。

 


 

◾️そもそもブランパンとはどんなメーカー?

 

 

ブランパン(BLANCPAIN)は1735年にスイスのヴァレー・ド・ジュー地域の小さな町で創業した現存する最古の時計メーカーです。機械式時計の丸型タイプしか作らないと言うこだわりの強さが特徴です。特にムーンフェイズ(月相)やトゥールビヨン(Tourbillon)などの高度な複雑機構を組み込んだ時計で評価されています。

 

ブランパンは1953年に初のスポーツダイビングウォッチ「フィフティ・ファゾムス」(Fifty Fathoms)を発表し、ダイバーズウォッチの歴史に名を刻みました。

 


 

◾️フィフティファゾムスの誕生経緯

 

1952年、フランス海軍の潜水士であるロベール・”ボブ” マリュー(Robert “Bob” Maloubier)とクロード・ルイジェ(Claude Riffaud)大尉は、フランス海軍の特殊部隊である「コマンド・グルフ」(Commando Hubert)の一員として、水中作戦に従事していました。当時、潜水士は高度な時計が必要であり、信頼性の高いダイバーズウォッチが不可欠でした。

 

そこで、マリューとルイジェ大尉は、信頼性の高いダイバーズウォッチを製造するために時計メーカーと提携することを決定しました。彼らはスイスの高級時計メーカーであるブランパンに接触し、その結果、フィフティ・ファゾムスが誕生しました。その際に当時のCEOでダイバーでもあったジャン=ジャック・フィスター氏の協力はフィフティファゾムスの設計に多大な貢献をする事となりました。

 

1953年、市場に登場して以降、ダイバーズウォッチのアイコンとして認識されており、ブランパンのフィフティ・ファゾムスは、今日でも元祖ダイバーズウォッチとして親しまれています。

 


 

◾️フィフティファゾムス(Fifty Fathoms)の意味

 

水深の単位 “ファゾム”(fathom)は、古典的な海洋学の単位で、海洋の深さを表すために使用されます。1ファゾムは約6フィートまたは約1.83メートルに相当します。この単位は航海者やダイバーにとって水深を測定する際に一般的に使用されていました。

 

「フィフティ・ファゾムス」は、最大で50ファゾム(約91メートル)の水深まで耐えられるという事を表しています。約91メートルという水深は当時の装備で潜水できる最大深度が約91メートルだったからと言われています。※現在は300メートルの防水性能となっております。

 


 

◾️フィフティファゾムスが持つ3つの魅力

 

①ハイエンドの内外装

ダイバーズウォッチの代表モデルにはロレックス・サブマリーナー(120~130万円)やオメガ・シーマスター(80~90万円)などがありますが、今回ご紹介しているブランパン・フィフティファゾムスは200万円台のハイエンドなダイバーズウォッチに分類されます。

 

潜水時計というツールウォッチにラグジュアリーな要素を持ち合わせるフィフティファゾムスは他のダイバーズウォッチとは異なる特徴があります。

 

・ベゼルの素材

従来のダイバーズウォッチは回転ベゼルにアルミニウムやセラミック素材を用いることが一般的です。ブランパンのフィフティファゾムスはそのどちらでもなく、サファイヤクリスタルを採用しています。

 

・Cal.1315の採用

こちらに搭載されるムーブメントはゼンマイの駆動時間を伸ばすため、三つのゼンマイを動力源として駆動します。そのためパワーリザーブ120時間という持続時間を実現しました。また、時計の歩度調整を行う機構としてフリースプラングを採用し、衝撃による精度の悪化を防ぐ構造となっています。

 

 

②元祖ダイバーズウォッチならではのデザイン

冒頭でもお話ししたようにフィフティファゾムスは元祖ダイバーズであるが故に、デザインもストレートな表現をできることが魅力となっています。

 

ダイバーズらしい王道な見た目は装飾や味付けを必要としない端正な佇まいとなっています。それができるのは正に元祖ダイバーズ(フィフティファゾムス)の特権と言って良いです。

 


・回転ベゼル

潜水時間を計測するための回転ベゼル。潜水開始時の長針の位置を記録することで、潜水時間を測定できるこの機能がそのままダイバーズウォッチのアイコン的デザインとして表現されています。


・視認性の高い文字盤

ダークな色合いの文字盤に白系のハイコントラストなインデックスは海中という厳しい環境下でも瞬時に時間を読み取ることのできる工夫から生まれたデザインです。こちらも登場当初の配色がそのままのデザインとして採用されています。


・夜光塗料のついた大きなインデックス

水深200m付近では太陽光が0.1%しか届かない環境の水中ではコントラストの強い文字盤でも時間を読み取れないことがあります。それを解決するための仕組みとして、大量の夜光塗料を塗布したインデックスを配置しています。このデザインも加飾をせずに形にできるブランドは元祖ダイバーズだけの特徴と言えます。


③世界最古のメーカーの作品

パテックフィリップやオーディマピゲなど雲上ブランドをも差し置いて、世界最古のブランドの作品を手にいれることができる点は時計好きの夢ではないでしょうか?しかもそれがダイバーズウォッチの原点となるモデルとなれば尚の事だと感じます。フィフティファゾムスを購入しようと思ったきっかけがもしダイバーズウォッチやロレックスのサブマーリーナーということであれば、是非ブランパンのフィフティファゾムスも購入検討に入れてみてください。

 


 

◾️サブマリーナーよりファイフティファゾムスを買う?

ダイバーズウォッチの代名詞として多くの方が欲しいと思っているロレックスのサブマリーナーですが、メーカー希望小売価格1,193,500円に対してが流通価格は200万円以上になっていることが多く、本来サブマリーナーを買うためのご予算で、更にランクの高いブランパンのフィフティファゾムスが購入できてしまうという現象が起こっています。

 

もちらんサブマリーナーの知名度が欲しいという方には、それ以外のダイバーズウォッチは選択肢としてそもそも入らないのですが、高品質なダイバーズウォッチが欲しいとお考えの方にはフィフティファゾムス(Fifty Fathoms)を選択肢に入れていただいても良いのではないでしょうか?


ブランパン(BLANCPAIN)のフィフティファゾムス(Fifty Fathoms)については動画でも詳しくご説明をしております。

こちらも是非チェックしてみてください!

 

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