6.12.2020
【コスパ最強の超高級ムーブメント搭載ウォッチ】ショパールは最高級クラスの「L.U.Cムーブメント」をステンレスモデルに搭載しています!
Komehyo
ブログ担当者:須川
■【コスパ最強の超高級ムーブメント搭載ウォッチ】ショパールは最高級クラスの「L.U.Cムーブメント」をステンレスモデルに搭載しています!
今回は、コストパフォーマンスの高いおすすめ高級時計を紹介します。
今回紹介するモデルは、こちらです。
↑Ref.168500-3002
ショパールの「L.U.Cクラシック マークⅢ」です。
こちらは、2007年に登場したモデルで、既に生産終了となっています。私が皆さんに見ていただきたい所は、裏蓋です。裏を見るとシースルーバックになっており、その裏蓋から見えるムーブメントが凄いのです。ムーブメント画像を、下に用意しています。
こちらは、ショパールの自社製ムーブメントで、名称はL.U.C3.96と言います。現在、このムーブメントは名称が変わっており、L.U.C96.03-Lとなっています。
もし皆さんが、このムーブメントを見て、「凄いムーブメントだ」と感じたなら、それは目の肥えた方だと思います。実はこのムーブメントは、「L.U.Cムーブメント※1」と呼ばれる時計業界で評価の高いムーブメントです。そのムーブメントが搭載しながら、このL.U.Cクラシック マークⅢは、当時のメーカー価格はなんと60万円台でした。率直な私の意見としても、今見ると、このモデルは「かなりお買い得」な価格だったと感じます。
しかし、残念ながら、L.U.Cクラシック マークⅢは生産終了モデルです。入手するなら中古市場からとなるでしょう。しかし、現行モデルにもおすすめはあります。例えば、「L.U.C XP」や「L.U.C XPS」です。これらのモデルは、「L.U.Cムーブメント」のLUC96.50-LやLUC96.53-Lを搭載しており、ステンレスケースのモデルであればメーカー価格が100万円ほどです。
もちろん、この金額を見て「安い」ということはおかしいでしょう。しかし、私はこのショパールの「L.U.Cムーブメント」搭載モデルの品質と価格を総合的に判断すると、「コストパフォーマンスは高い」と判断します。以降で、この点を解説します。
■「L.U.Cムーブメント」搭載モデルがコストパフォーマンスが高い理由
では、L.U.Cムーブメントを搭載するショパールを「コストパフォーマンスが高い」と判断する理由を説明します。
その理由は、「ムーブメントの品質の高さ」にあります。
L.U.Cムーブメントの品質の高さを説明するには、その生い立ちから知ると良いと思います。実は、以前、ショパールは自社製ムーブメントを持っておらず、汎用ムーブメントを使っていました。今でこそ自社製ムーブメントが増えていますが、1990年代ぐらいまでは、時計業界で汎用ムーブメントを使うことは、普通のことでした。
しかし1996年、ショパールは多くの他社に先駆けて、自社製ムーブメントを発表します。それが、「L.U.Cムーブメント」です。そのムーブメントの主役は、「L.U.C1.96」です。現在は、L.U.C96.01-Lという名称に変わっています。
↑L.U.Cムーブメント(Cal.L.U.C1.96)
実はこの自社製ムーブメントは、「汎用ムーブメントを自社製に置き換えよう」という意図のものではなく、「業界最高峰のムーブメントを作ろう」という意図で作られています。
例えば・・・
①一流の時計師に設計を依頼した
→「神の手をもつ時計師」と呼ばれるミシェル・パルミジャーニ氏も関わっている
②ジュネーブシールを取得できる品質で作った
→設計や仕上げが最高級
③汎用品と差別化できる設計にした
→特徴を説明しやすく、愛好家受けが良い
という要素は、まさに最高峰のムーブメントを目指したことを感じさせます。
このL.U.C1.96を搭載した時計は、きっと、多くの時計愛好家が欲しくなるものでしょう。例えば、ジュネーブシール取得可能な品質のムーブメントと言えば、パテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタンなど、時計業界の最高峰メーカーのものと同等です。そのクラスのムーブメントを、ショパールは開発したのです。
しかし、これだけの手間をかけるムーブメントが量産できるはずもありません。実際の流通を見ても、L.U.C1.96搭載のモデルはハイエンド版の一部に載せるのみです。
そこで、活躍するのが、L.U.C1.96よりも量産に向いたタイプです。それが、L.U.C3.96であり、L.U.C96-50(53)-Lです。これらのムーブメントは、普及モデルであるステンレスケースのモデルにも搭載されるため、“手が届きやすいL.U.Cムーブメント”と言ってもいいでしょう。今回、私がおすすめしているのは、こちらのタイプなのです。
↑L.U.C3.96
L.U.C3.96などは、量産に向いたタイプと言っても、実はL.U.C1.96と大きく変わるわけではありません。作りで言うと、緩急針や仕上げなどのマイナーチェンジが主な変更点で、品質の高さは保っています。また、このL.U.C3.96などは、ジュネーブシールを未取得にしています。この点は、L.U.Cムーブメントを普及モデルに搭載可能にした大きな要素かもしれません。この量産に向いた兄弟機を作ることによって、ショパールはコストパフォーマンスの高いモデルを生み出したのです。
■最後に
是非、ショパールのL.U.Cムーブメントに興味のある方は、ステンレスモデルから手を出してみると良いでしょう。現行モデルでもメーカー価格で100万円前後ですし、冒頭でおすすめしたL.U.C3.96を搭載するL.U.CクラシックマークⅢなら、さらにお手頃な価格でした。
今の時計業界の相場では、自社製ムーブメント搭載モデルだとメーカー価格が80万~100万円前後になることが多いです。その状況から考えると、L.U.Cムーブメントをステンレスケースに搭載したモデルは、「コストパフォーマンスが高い」と感じるでしょう。まさに、おすすめの1本です!
※今回の内容は、動画でも紹介しています。是非そちらもご覧ください。
↓↓↓
※1・・・ここでの「L.U.Cムーブメント」には、高級シリーズの「96系」と量産シリーズの「01系」があります。ここで使っている「L.U.Cムーブメント」は、前者の「96系」を指しています。
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