高級腕時計の時計通信

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7.4.2018

【番外編】意外と知らない!?万年筆のお手入れ方法

Komehyo

ブログ担当者:栗田

 

これまでの番外編で筆記具の選び方、ブランド紹介やインクの補充方法などを紹介してきましたが、今回は大切な万年筆を長く使用するために知っておきたいお手入れ方法をご紹介します。

 

皆さんは「久しぶりに使おうと思ったら万年筆のインクが出てこなかった」という経験をしたことはありませんか?その原因として考えられるのは、インク詰まりです。

 

インク詰まりは、インクの水分が気化してしまい、インクの成分である染料や樹脂がペン先に詰まってしまうことで発生します。柔らかいペン先に固体が詰まっているわけですから、インクが出ないことはもちろん、ペン先自体へも少なからずダメージを与えてしまうであろうことは容易に想像できます。

 

このインク詰まりを解消するために家庭で行える一番簡単な方法は「水洗い」です。万年筆のインクは水性インクなので、水洗いでインク詰まりが解消できるケースがほとんどです。水洗いで解消できない場合は、インク詰まりの原因がインク成分の詰まりではなく、ペン先の歪みなどの原因が考えられますので、メンテナンス業者に出すことをお薦めします。

 

それではここからは水洗いの方法を万年筆の種類(インクの補充型式)ごとに説明していきます。

※インクの補充型式の違いについてはコチラをご覧下さい。

万年筆を久し振りに使うときや、しばらく使う予定がないときにはぜひお試し下さい。

 

【吸入式】

まずは水を用意し、ペン先を水の中につけます。そこからインクを吸入するのと同じように水を万年筆内に吸入し、次に吸入した水を排出させます。これを内部が綺麗な状態になるまで繰り返し行なえば完了です。

たまに水を吸入させようとしても万年筆内部に入っていかないことがありますが、その場合は万年筆を水に一晩ほどつけっぱなしにして下さい。一晩つけた後に再度、水の吸入と排出を繰り返しせば綺麗な状態に戻ります。

水中で吸入と排出を繰り返します。

 

 

【コンバーター式】

コンバーター式の場合は、万年筆からコンバーター部を取り外し、ペン先部分を一晩ほど水につけておきます。その後、ペン先にコンバーターを装着し、吸入式と同じように水の吸入と排出を繰り返し行なって下さい。インクの色が出なくなるまでこの作業を行いえば洗浄完了です。

コンバーターを取り外してペン先を一晩ほど水につけておきましょう。

 

 

【カートリッジ式】

カートリッジ式もコンバーター式と同様に、カートリッジ部をペン先から取り外し、ペン先部分を一晩ほど水につけておきます。カートリッジ式の場合は水の吸入と排出が出来ないため、一晩ほどペン先を水につけ終えた後はペン先をしっかりと乾かせばお手入れ完了です。

当然ですがカートリッジは外しておきます。

 

いずれの種類の万年筆でも、最後は必ずペン先に傷が付かないような柔らかい布やティッシュなどで水気をふき取るよう心がけて下さい。また、ペン先の汚れが多い場合は、ペン先を付けておく水の入れ替えを行なって下さい。汚れた水につけたままにしておくとかえってインク詰まりの原因となる可能性があります。

柔らかい布で水気を拭き取ります。

 

 

インク詰まりの際だけでなく、インクの色を変更する時にも同じように万年筆の洗浄を行なうとインクの色混じりを回避することができます。

 

万年筆は長い時間をかけて自分だけの万年筆に育ていくことが醍醐味の一つです。しっかりと手入れを行なってあげることでより長く使用でき、より愛着のある万年筆へと変わっていく楽しみを味わうことができるようになります。

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