22.9.2017
オメガ|スピードマスターの魅力的な選択肢! シースルーバックのスピードマスター
Komehyo
ブログ担当者:澤本
オメガを代表するクロノグラフモデル「スピードマスター・プロフェッショナル(ムーンウォッチ)」。
↑スピードマスター・プロフェッショナル
このスピードマスター・プロフェッショナル(以下、スピードマスター)は、NASAに装備品として公式採用された時計であり、実際に月まで同行したモデルとしてあまりにも有名です。
ところで、通常品のスピードマスターを裏から見ると、以下の画像の通り、“金属の裏蓋”で閉じられています。
↑スピードマスターの裏側は“金属の裏蓋”
そして今回、私が取り上げたいモデルは、スピードマスターの“シースルーバック”モデルです。つまり、裏側がガラス張りになっていて内部のムーブメントが見えるスピードマスターです。
↑裏から内部が見えるスピードマスター
今週は、スピードマスターの魅力的な選択肢として、派生モデルである「スピードマスター・シースルーバックモデル」の魅力をご紹介します。
■スピードマスター・シースルーバックモデルの3つの魅力!
私が考えるスピードマスター・シースルーバックモデルの魅力は以下の3点です。
①歴史あるムーブメントを眺めることができる
②シースルーバックモデル専用のムーブメントが使われている
③新旧で仕様が異なり、バリエーションがある
下で、これらの3つの点を説明いたします。
①歴史あるムーンウォッチのムーブメントを眺めることができる
シースルーバックのメリットは、もちろん「ムーブメントを眺めることができること」です。スピードマスターはオメガのこだわりから“手巻式”のクロノグラフムーブメントが採用されています。手巻式であるために、ローターに邪魔されることなくクロノグラフ機構の動きを楽しむことができます。
また、NASAに公式採用され宇宙で実際に使用されるという伝説をもつこの時計は、当時から現在までほとんどその姿を変えていませんが、多少のマイナーチェンジがあります。そのマイナーチェンジした部分のひとつに、ムーブメントもあります。具体的には、「Cal.321→861→1861」という流れでムーブメントが移り変わります。どれもレマニア(現ブレゲ)製の名作手巻クロノグラフムーブメントです。
つまり、ムーブメントの変更はあれど、最初に月に行ったCal.321の遺伝子を受け継いだムーブメントを、現在までずっと搭載し続けています。その歴史をもったムーブメントを眺め、歴史やロマンを感じられることは、なんとも魅力的です。
②シースルーバックモデル“専用の”ムーブメントが使われている
現行品や先代のスピードマスターの通常モデル(金属の裏蓋モデル)には、Cal.1861というムーブメントが使われています。
↑通常モデルが搭載するCal.1861
一方、シースルーバックモデルには、Cal.1863というムーブメントが使用されています。
↑シースルーバックモデルが搭載するCal.1863
この2つのムーブメントは基本的には同じものですが、キャリバー番号が違うように、多少の違いがあります。実は、シースルーバックに採用されるCal.1863は、「ムーブメントを見せる」ことを前提にバージョンアップされたムーブメントなのです。そのため、通常モデルのCal.1861よりも、美しい仕上がりになっています。その美しい仕上がりは、部品の仕上げや素材を変更することで実現しています。
↑左:Cal.1861、右Cal.1863
上の画像がその一例ですが、Cal.1861ではプラスチック製だったクロノグラフのストッパーピンが、Cal.1863では金属製のものになっています。その他にも、ネジの作りが異なっていたりと、細かいところまで魅せる作りになっています。もちろん、通常モデルよりシースルーバックモデルの方が、メーカー価格も高くなります。しかしその価格差は、単純に裏蓋のシースルー化だけでなく、内部のグレードアップにも使われているのです。
③新旧で仕様が異なり、バリエーションがある
また、シースルーバックモデルは新旧の仕様変更を選ぶ楽しみがあります。もちろん同じように、通常の金属裏蓋モデルにも新旧の仕様変更がありますが、シースルーバックモデルは新旧の仕様変更が簡単に目で見て分かるので、楽しみ甲斐があります。
面白い仕様変更箇所のひとつが、“風防”です。つまりフェイスのガラス部分です。スピードマスターの通常モデルは、「プラスチック風防」を採用します。しかし、シースルーバックモデルは、「プラスチック風防→サファイヤガラス」に変化します。
また、時代によって、“ムーブメントカラー”の変更もあります。実は、これは通常モデルも同じです。しかし、通常モデルでは“ムーブメントが見えない”という現実があり、シースルーバックモデルの特別な魅力になっています。
以下で、風防とムーブメントカラーの変遷をまとめてみました。
<歴代シースルーバックモデルの「風防」と「ムーブメントカラー」>
型式ST345.0808/3592.50(1980年~):
・プラスチック風防
・レッド(ゴールド)色→ゴールド色
型式3572.50(1991年~):
・プラスチック風防
・ゴールド色→シルバー色
型式3573.50(2002年~):
・サファイヤガラス
・シルバー色
型式311.30.42.30.01.006(2014年~):
・サファイヤガラス
・シルバー色
つまり、中古品からシースルーバックモデルを選択する場合は、「プラスチック風防かサファイヤガラスか選べる」かつ「ムーブメントカラーも3色から選べる」という魅力があります。
■最後に
今回はスピードマスターのシースルーバックモデルの魅力について紹介いたしました。
今回の内容をまとめると、スピードマスター・シースルーバックモデルは…
「歴史あるレマニア製ムーブメントを“美しい仕様”で鑑賞でき、かつ、自分の好みのバリエーションを選ぶ楽しみがあるモデル」
なのです!
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