24.8.2018
腕時計でセンスを見せるなら、カルティエの「タンクソロ」! 〜“色々がちょうど良い”絶妙なモデル〜
Komehyo
ブログ担当者:後藤
突然ですが、皆さんは腕時計選びの際に、何を基準にしていますか?
ブランドの知名度?
使い勝手の良さ?
コストパフォーマンス?
もちろんそれらも大事だと思いますが、私は、「センスの良さ」が大事だと考えます。
私が感じる“センスが良い”とは、「(“メジャー感”+“外し感”)÷2」というイメージのアイテムを着けこなすことです。つまり、「ある程度メジャーなものを選びながら、他の人とは少し違う選択をし、かつ、それが似合う」ことです。腕時計の選択においても、そのようにセンスの良いものを手に入れることができると、最高ではないでしょうか。
そこで私は、カルティエ(Cartier)の「タンクソロ」をおすすめします。
↑カルティエ「タンクソロ」
この時計は、とてもセンスが良いのです。なぜなら、次のように、私が考える“センスが良い”要素を満たしているからです。
<タンクソロのセンスが良い点>
・メジャー感あり
→時計業界でも有名なカルティエの“タンクデザイン”を採用
・外し感あり
→伝統的な中心的デザインのタンクは「タンク・ルイ・カルティエ」というモデルであり、それに現代風なアレンジを加えた“派生モデル”である
・従来のタンクより合わせやすい
→従来のタンクはクラシカルであり、カジュアルなファッションには合わせ難いが、“現代風アレンジ”がされていることによりコーディネートの幅が比較的広い
では、以降で詳しく説明しましょう。
■タンクソロとは?
まずは、「タンクソロとはどんなモデル?」という点に触れましょう。
タンクソロは、その名称にあるように“タンクシリーズ”のひとつです。タンクシリーズの起源は、1917年にまでさかのぼります(デザインが起こされたのは1916年とのこと)。カルティエ創業ファミリーの3代目であるルイ・カルティエによって生み出されました。そのデザインは、第一次世界大戦の際に活躍した連合国軍の戦車(タンク)の轍から構想を得たそうです。最初のプロトタイプタイプをアメリカのジョン・パーシング将軍へ送り、その後、1919年、正式に「タンク・ルイ・カルティエ」(以下、タンクLC)として発表されました。
その初代タンクからは既に約100年ほど経っています。しかし、今でもタンクLCは作り続けられているだけでなく、バリエーションを増やしならが、カルティエ代表的シリーズにまで発展しています。そのタンクシリーズのひとつとして、2004年に誕生したモデルが「タンクソロ」なのです。
↑タンクソロ(2004年~)
タンクソロの特徴は、従来のタンクLCよりも現代風デザインにアレンジされていることです。さらに、魅力的なプライシングがされており、一般の消費者にも受け入れやすいような価格で展開しています。
■タンクソロのセンスの良さ
ここからが本題です。タンクソロの“センスの良さ”を紹介しましょう。冒頭で、私はそのセンスの良さを、以下の3つの点であると紹介しました。
①メジャー感がある
②外し感がある
③従来のタンクより合わせやすい
ここでは、この3つのポイントを解説すると同時に、プラスアルファの良さとして、
④手ごろな価格
も加えて紹介します。
①メジャー感がある
タンクソロは、時計業界屈指の名作として認知される「タンク」の一種です。そして、タンクを手にするということは、“名作を入手する”ことでもあります。せっかく高級時計を手にするのであれば、メジャーなものを選び、高級時計の世界観を堪能する。このような考えで高級時計を選ぶと、とても満足感は高いでしょう。
先ほども述べさせていただきましたが、タンクの歴史は約100年と非常に長いです。その中で多くの人々から愛され続けて来ました。ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホル氏にも愛されたなど、伝説は尽きることがありません。メジャーな名作を手にするということは、そこに包括される歴史ともつながることができ、きっと周りの人にも魅力を語りやすいでしょう。
②外し感がある
現在のタンクシリーズの中心的モデルは、
・タンクLC(伝統デザイン)
・タンクフランセーズ(定番)
・タンクアメリカン(定番)
・タンクアングレース(新定番)
・タンクMC(新定番)
というイメージです。
↑タンクの中心的モデル
一方、タンクソロは、良心的な価格設定からエントリーモデルというイメージもあります。そのため、“カルティエウォッチのど真ん中”というイメージよりは、“少しメジャーなタンクから外したモデル”というイメージになります。
もちろん中心的なタンクも魅力的ですが、それらのモデルは“多くの人が選ぶモデル”になります。そのため、タンクソロを選ぶことは、「人と被らないように外す」という“外し”になります。ただし私としては、「タンクソロに魅力を感じたから、結果的に外した」という“外し”になれば、よりかっこいいと思います。
③従来のタンクより合わせやすい
完全に私見となりますが、タンクはお洒落な人が愛用している印象です。それは、20世紀初期に考案され、長く愛される“完成されたデザイン”を着けこなせるセンスのある方だからでしょう。しかし、従来のクラシカルなタンクデザインを着けこなすセンスに到達することは、ハードルが高いかもしれません。
↑従来のタンク(タンクLC)はクラシカル
タンクソロは、その高いハードルに挑まなくてもよいデザインを持っています。なぜなら、タンクソロは“現代風アレンジ”がされているタンクのため、現代ファッションに合わせやすいからです。その現代風アレンジは、タンクソロと従来のタンク(タンクLC)のデザインを比較するとよく分かります。実は、タンクソロはフラットな面を増やすことにより、よりモダンにデザインされているのです。
さらにタンクソロは、バリエーションの幅が広い点も、現代ファッションに合わせやすい要素になっています。
素材バリエーションは、以下の3パターンです。
・ステンレス
・イエローゴールド×ステンレス
・ピンクゴールド×ステンレス
そしてステンレスモデルには、以下の2つのバリエーションがあります。
・革バンド
・メタルバンド
特にゴールドとステンレスを組み合わせたコンビネーション素材のタンクソロは面白い存在です。上の画像のように、全てをゴールド素材にせず、裏蓋のみをステンレスにしているのです。従来のタンクLCは、オールゴールド素材かプラチナ素材ですので、タンクソロは、ステンレスを採用することで価格的な優位性を実現しています。
さらに、以下の3つのサイズバリエーションがあります。
・SM・・・女性用・クォーツ
・LM・・・男性用・クォーツ
・XL・・・大ぶりな男性用・自動巻
そして、個性的なカラーのモデルも存在します。
このようにタンクソロは、デザインがモダンで、かつ、デザインに幅があります。自分に合ったタンクソロが選べるのです。特に、革バンドのモデルに関しては、その季節のイメージなどで革バンドを変更し、ファッションを楽しみたい方にもお勧めできます。“センスが良い”と言える前提は、自分に似合ってこそです。これだけ幅を設けることで、従来のタンクよりも合わせやすくなっているのです。
④手ごろな価格
最後はプラスアルファの要素ですが、タンクソロが良心的な価格であることを紹介しましょう。
タンクソロはカルティエにおいて、入門モデルという側面も持ちあわせています。例えば、女性用のSMサイズを例にしましょう。税込みメーカー価格での話しですが、タンクソロのメタルバンドタイプは307,800円です。定番モデルであるタンクフランセーズの同タイプは359,100円ですので、約15%ほど割安です。
↑タンクソロの方が15%ほど割安
さらに、タンクフランセーズの場合はステンレスモデルに革バンドタイプがラインナップしませんが、タンクソロには革バンドモデルがあります。革バンドモデルになると、280,800円となりますので、さらにお手ごろになります。
※価格は全て執筆時点のものです
確かにタンクソロは入門モデルとしての価格帯です。ただ私は、タンクソロに対して、「よりお得な価格で良いものを見つけた」という“掘り出し物”の印象を受けます。そこにもセンスを感じるのです。
■最後に
いかがでしたでしょうか?タンクソロのセンスの良さが、ご理解いただけたでしょうか。
抽象的な表現ですが、タンクソロは、メジャー感、外し感、合わせやすさ、価格面など「色々がちょうど良い」のです。
その絶妙な存在を見出し、敢えてチョイスすることが、センスの良さを感じる点かもしれません。もちろん、タンクソロは実用面でも申し分ありません。きっと、末永く愛用していくことが可能なモデルではないかと思います。是非、手に取る機会があれば、その“ちょうど良さ”を実感してみてください!
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