20.7.2018
ロレックス|「はじめてのサブマリーナ」の選び方 ~“選び方の基準”と“基礎知識”~
Komehyo
ブログ担当者:須川
「憧れのサブマリーナを買おう!」
と、ロレックス(ROLEX)の「サブマリーナ」の購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
↑サブマリーナ
今回は、そのような方に向けて、「“はじめてのサブマリーナ”の選び方」を紹介しましょう。
■サブマリーナを検討する人が当たる壁
サブマリーナを検討する多くの方はまず、インターネットでモデルの種類や金額を調べると思います。例えば、当社のオンラインサイト(http://komehyo.jp/top/CSfTop.jsp)を例に出すと、
①検索欄から「サブマリーナ」を検索する
②様々な種類の「サブマリーナ」が、検索結果に出てくる
という状況になるはずです。
そして、きっと多くの方は、「ここからどうすれば良いの?」と、なるのではないでしょうか。
つまり、サブマリーナにも様々な種類があり、さらに中古品であれば年式・状態・条件などの差もあるので、この検索結果ページで思考がフリーズすることになるのです。これは、サブマリーナ選びの最初の壁かもしれません。
そこで必要になるものが、“選び方の基準”と“基礎知識”です。以降で、この壁を越えられるように、“選び方の基準”を示し、“基礎知識”も紹介します。
■サブマリーナの“選び方の基準”
サブマリーナの“選び方の基準”について、私の考えを紹介させていただきます。下の表は、私が選び方の基準をパターン化してまとめたものです。この内容を、以下で解説します。
私が重要視する基準は、ずばり「こだわるかどうか」です。
つまり、「サブマリーナが手に入ればOK」という感覚なのか、「他の人と差をつけた、こだわりポイントのあるサブマリーナが欲しい」という感覚なのか、どちらかです。基本的には、こだわればこだわるほど、予算を上げる必要があるでしょう。
ここで必要な前提知識として、サブマリーナの“定番モデル”を覚えてください。サブマリーナの定番モデルは「黒い文字盤、黒いベゼル、ステンレス素材」という組み合わせです。今回は便宜上、この定番サブマリーナを「黒サブ」と呼ぶことにします。
↑サブマリーナの定番モデル
「サブマリーナが手に入ればOK」という感覚の方、つまり、「特にこだわらない」という方は、定番モデルの“黒サブ”を選ぶことが一般的です。
この黒サブは、一番“ど真ん中”のモデルであり、「サブマリーナが欲しい」という純粋なニーズを最も満たすモデルです。例えば、人気飲食店に行くと、多くの方はそのお店の“看板メニュー”を注文するでしょう。これと同じ感覚です。サブマリーナを手にするのなら“定番”が良いという方が多いのです。この“定番でOK”派の方はマニアックなところまで目を向けませんので、主に、価格・条件・状態というポイントを気にすることになります。
例えば、
「できるだけ価格を抑えたいけど、状態はそこそこ良いものが欲しい」
「多少価格が上がっても、付属品が揃っているものが欲しい」
などのように、価格と状態/条件などが、思考の中心になります。
基本的には、状態や条件が良い方が、価格が上がります。状態や条件よりも価格の安さを求めるか、価格が上がっても状態や条件の良さを求めるかは、人それぞれでしょう。
逆に、「こだわって選ぶ」という方は、別のポイントで考えます。ただし、そのこだわりにも違いがあります。それを以下で、“こだわり方”のパターンとして、3つに分類しました。
<“こだわり方”のパターン>
①定番モデルの中で、こだわりポイントを持つ
→黒サブの中で、レアな仕様やこだわりの年式を狙う
↑黒サブ14060Mのクロノメーター仕様
②“定番モデルを外す”という選択自体を、こだわりと考える
→色や素材を外し、定番モデル(黒サブ)以外のサブマリーナを狙う
↑「グリーンサブ」や「青サブ」
③定番モデルを外し、かつ、こだわりポイントを持つ
→定番モデル(黒サブ)以外のサブマリーナを狙い、かつ、レア仕様やこだわりの年式も狙う
↑“ファット4”仕様の「グリーンサブ」
ここまでが、“選び方の基準”についての考えです。つまり、先の表で示したように、「こだわり方の3パターン」と、「こだわらずに、定番」というパターンで、私は“4つの選び方の基準”を提案しているのです。
しかし実は、まだここで紹介していないパターンもあります。それは、ヴィンテージサブマリーナという選択です。そのようなマニアックなところまで見ればきりがありませんので、今回は「“はじめてのサブマリーナ”の選び方」という方向に絞って書いている点をご理解ください。
そこで、この後の展開は、“サブマリーナは定番でOK”という方のパターンを中心に展開したいと思います。次では、定番の“黒サブ”についての基礎知識を紹介しましょう。
■定番サブマリーナの“基礎知識”
ここからは、定番サブマリーナ(黒サブ)の“基礎知識”についてです。
その“基礎知識”として最も重要な要素が、「黒サブの種類を知ること」です。
そこで、黒サブの種類を以下の表にまとめました。黒サブは、1980年代後半から現在までのモデルが定番モデルの範疇です。具体的な型式番号で理解すると、“数字が6桁の現行モデル”、“数字が5桁の1世代前のモデル”が中心です。また、日付の有無で種類があります。
次に価格面についてです。基本的には、「“年式が新しい方”、“日付がある方”が価格が高い」と覚えてください。
ここで、いくつかの黒サブの種類が登場しています。下でそれぞれを紹介しましょう。
①最新(現行)の6桁モデル
↑日付あり/116610LN
↑日付なし/114060
2010年以降(114060は2012年以降)に登場したモデルが、現行モデルのサブマリーナです。以前のモデルと比較すると、もちろん様々な変更があります。ただし、簡単に言うのであれば「ベゼルを傷に強いセラミック製にし、本体とブレスレットをよりがっしりとした仕様に変更した」という感じでしょうか。セラミックは光沢を放ちますので、結果的に“高級感のあるサブマリーナ”に仕上がっています。ただし、がっしりとした作りにしたこともあり、かなり重さが増えた点は、デメリットに挙げられるかもしれません。
↑留め具のデザインも違う
②1世代前の5桁モデル
↑日付あり/16610
↑日付なし/14060
※14060Mもほぼ同じ
1980年代の終わりから、20年以上に渡って製造された超ロングセラーのサブマリーナです。先に紹介した6桁モデルが登場して、生産終了となります。長きに渡り製造されたがゆえに、いくつかのマイナーチェンジが見られます。そのため、年式が新しいものと古いものでは、細部に違いがあります(※1)。
1世代前のサブマリーナは、“現行モデルよりも軽い”というメリットがあります。それは、金属ブレスレットが中空(ちゅうくう)だからです。また、ベゼル表面はセラミックではなく“アルミ製”です。そのため、現行モデルより光沢感が少ない仕様で、高級感という点は劣ります。ただし、光沢が少ない点を“従来のロレックスらしさ”として好む方も多く、魅力とも捕らえる人もいます。
マイナーチェンジについて、少し補足しておきます。日付なしの「14060」は、2000年に内部のムーブメントのアップデートがありました。そのため、「14060M」という型式に変更されます。また、かつては、「日付ありは“クロノメーター仕様”」、「日付なしは“ノンクロノメーター仕様”」という棲み分けもありました(※2)。しかし、2007年以降、日付なしサブマリーナも“クロノメーター仕様”となりました。そのため、14060Mの新しいものには、文字盤にクロノメーター取得の文字が入ります。
ここでは、上の表のように、主に黒サブを4つの種類に分けて紹介しました。ポイントは、「新旧や日付の違いをどのように受け止めるか」です。なぜなら、基本的に「価格が変わる」からです。新旧や日付にこだわりがなければ、価格面での選択肢が大きく広がります。逆に、新旧や日付にこだわりを持って選ぶ場合は、価格よりも“好み”を大切するということです。
この理由で、私は、皆さんに「どの黒サブが好みか」または「特にこだわらないのか」をしっかり考えてみて欲しいのです。それが、サブマリーナ選びの最大の選択工程なのですから。
しかしもちろん、文章や画像だけでは、それぞれのモデルイメージを完璧に把握することは難しいでしょう。一度、現物を販売店などで直に触って感じてみることができれば、より納得感のある選び方ができるでしょう。
■最後に
今回は、「“はじめてのサブマリーナ”の選び方」をテーマに書いてきました。
ここまでをまとめると、
1.“選び方の基準”を設けましょう
→多くの方は定番の黒サブを選択する
2.黒サブの種類を把握しましょう
→日付の有無、新旧の種類がある
→日付あり、新しい方が価格が高い
ということでした。
是非、これらを参考にして、皆さんが理想のサブマリーナにたどり着けることを願っています!
※1・・・サブマリーナのマイナーチェンジについては、過去の投稿で紹介しています。
↓↓↓
「ロレックスの2種類のサブマリーナ、どっちを選ぶ? ~日付のないサブマリーナノンデイトをおすすめする2つの理由~」
※2・・・「クロノメーター」については、過去の記事でも紹介しています。是非、ご参照ください。
↓↓↓
「そこまでやる!!クォーツにもクロノメーターを通すブライトリング ~時計の“精度”の話~」
※おすすめ投稿記事
「【考察】ロレックスの認定中古が始まることによる影響とは?」
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