7.2.2024

ブランパン×スウォッチとプランパンフィフティファゾムスとの違いとは | 現物比較レビュー

Komehyo

BLANCPAIN
, SWATCH

今回は大きな話題になったブランパン×スウォッチについて、ブランパンフィフティファゾムスとの違いを現物比較しながらレビューいたします。
また、コラボレーションが続くことによって起こるスウォッチグループの変化についても触れていきます。

▼目次
ブランパン×スウォッチの種類
ブランパン×スウォッチの基本スペック
オリジナルとの現物比較【外面】
オリジナルとの現物比較【内面】
スウォッチグループの戦略

◾️ブランパン×スウォッチの種類

今回のブランパン×スウォッチのコラボレーションモデルは、ブランパンフィフティファゾムスという代表モデルが70周年を迎えたことを記念に作られたモデルです。
そのため、バイオセラミックスキューバフィフティファゾムスコレクションという名称で販売されています。
色の展開は5種類あり、日付機能が付いた太平洋大西洋インド洋モデルと、日付機能のない、北極海南極海モデルという海を表現した展開となっています。
日付機能のないモデルには、6時位置にノーラジエーションのマークや、水密性インジケータが付いており、ビンテージのフィフティファゾムスをオマージュしたようなデザインとなっています。

◾️ブランパン×スウォッチの基本スペック

フィフティファゾムスという名前は91ｍという意味があり、その名前のとおり91ｍ防水となっています。
外装はスウォッチ×オメガ同様、バイオセラミックで作られています。
ムーブメントには、2013年に開発され話題となったシステム51 という自動巻ムーブメントが搭載されています。
このシステム51 は、51個の部品＋ネジ1個というかなり少ない部品数で、日付機能や自動巻機能までもが付いたムーブメントとして作られています。
オメガとのコラボ時はクォーツのムーブメントが搭載されていましたが、ブランパンは「機械式時計のみを作る」というコンセプトを掲げているメーカーであるため、今回はスウォッチの強味の1つである、システム51 を搭載した、自動巻きモデルが登場したと考えられます。

◾️オリジナルとの現物比較【外装】

ブランパン×スウォッチはオリジナルモデルに比べてサイズ感に違いがあり、小ぶりに見えます。
裏蓋については面白いデザインがされています。ブランパン×スウォッチでは裏蓋を空けることができないにもかかわらず、オリジナルモデルにあるスクリューバックの溝をあえてデザインしています。
風防/ガラスについても、価格差があるため素材に違いはあるものの、「フィフティファゾムスに近いテイストで作る」という努力が伺えます。

◾️オリジナルとの現物比較【内装】

文字盤の色は、ブランパン×スウォッチはカラフルなカラーリングなため、オリジナルモデルと比べて差別化がされているだけではなく、遊び心を感じる仕様となっています。
一方で、インデックス等その他のデザインはオリジナルモデルをそのままトレースされた形となっています。
この価格帯の時計は秒針の長さがミニッツマーカーに足りないことが多い中、オリジナルモデルと同様、端の方まで届いている点など含めて「上手に作ったな」という印象です。
全体の評価として、金額相応の素材ではありますが、オリジナルモデルの再現度は非常に高いと感じました。

◾️スウォッチグループの戦略

冒頭でも少し触れましたが、前回のオメガとのコラボは大変話題となりました。
今回はブランパンとのコラボとなり、依然として話題性が高い状態が継続しています。
これは、以下の理由により、スウォッチが話題性を継続することを非常に重要だと捉えているからだと考えられます。

【認知度の向上】
話題性の継続によって、高級時計に興味のない、新規のユーザーの獲得に繋がるだけではなく、ブランパン、フィフティファゾムスといった名前を認知してもらうことができます。

【購買意欲の変化】
さらに、このコラボが進んでいけば、スウォッチストアのあり方にも変化が生じることになります。
今までのスウォッチストアでの時計の選び方は、「このモデルが欲しい！」という指名買いではなく、「たくさんの種類の中から気に入ったものを購入する」というケースが多かったものが、これからはスウォッチストアに「自分の知っている高級時計のあのモデルと同じデザインの時計が並んでいる」という状況へ変化することで指名買いが増えていくものと推察します。

今後コラボしていくのが、ブレゲマリーンや、オメガシーマスターだとさらに面白いですね。

今回ご紹介した時計は、動画でもご説明しています。
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