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26.12.2022

【2022年最新作紹介】「SLGA015」の登場で、グランドセイコーのダイバーズウォッチは新時代へ 

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

■【2022年最新作紹介】「SLGA015」の登場で、グランドセイコーのダイバーズウォッチは新時代へ

 

今回は、2022年の話題の新作の紹介です。

 

紹介するのは、

 

グランドセイコー

エボリューション9

スプリングドライブ5DAYS

ダイバーズ

(型式:SLGA015)

 

です。

 

このモデルは、グランドセイコーがリリースした「最新ダイバーズウォッチ」であり、時計業界でも話題になっています。このモデルによって、ダイバーズウォッチは新時代へ突入する可能性があります。その話も含めて、以降で説明させていただきます。

 

 

 

 

 

 

■最新の「SLGA015」はどのようなモデル?

 

まずは、「最新のSLGA015はどのようなモデルなのか」という点から説明します。

SLGA015はどのようなモデルなのか

 

例えば、現在のグランドセイコーの公式ウェブサイト(こちら)でダイバーズウォッチを確認すると、いくつかのモデルが確認できます。下に、それらを書き出してみました。

 

 

 

①9F61クォーツ搭載の43.6㎜サイズ

(ステンレス:462,000円)

 

②9S85メカニカル搭載の43.8㎜サイズ

(ステンレス:814,000円/チタン:979,000円)

 

③9R65スプリングドライブ搭載44.2㎜サイズ

(ステンレス:704,000円/チタン:869,000円)

 

④9RA5スプリングドライブ搭載の43.8mmサイズ

(チタン:1,375,000円)←SLGA015

 

 

 

今回、紹介するSLGA015は、④のタイプです。そして、このダイバーズウォッチの種類を比べて分かることは、SLGA015は、この中で最も高価なモデルということです。

 

つまり、「SLGA015はどのようなモデル?」という点への回答としては、

 

グランドセイコーダイバーズの最上位モデル

 

という説明ができます

 

※最上位モデルの定義についてですが、今回は、「レギュラーラインナップの200mダイバーズ」の中で定義しています。2020年に登場した600mダイバーズなど、別の上位モデルも過去には存在していますが、今回は現行品に絞って定義しています。

 

 

 

 

 

 

■SLGA015は、なぜ最上位モデルなのか?

 

次に、「SLGA015は、なぜ最上位モデルなのか」という点を説明します。

↑SLGA015は、なぜ最上位モデル?

 

 

 

①最新のムーブメントを採用

 

SLGA015が上位モデルである最も大きな要因は、

 

・最新のスプリングドライブムーブメント「9RA5」を採用している

 

点が大きいでしょう。このムーブメントは、2020年に発表されたグランドセイコーの最新ムーブメントで、従来のスプリングドライブムーブメント「9R65」を進化させたものです。

 

SLGA015はシースルバックではないので、裏蓋側から9RA5を見ることができません。その代わりに、下に、派生機である9RA2の画像を用意しました。こちらは、9RA5では文字盤側にあったゼンマイ残量表示を裏側に移したタイプですが、ムーブメントの見た目はほとんど同じです。

↑派生機「9RA2」

※見た目は9RA5とほぼ同じ(ぜんまい残量表示以外)

 

そして、下に画像を用意したのが、従来の9R65です。

↑従来の9R65

 

この画像を比較して分かる通り、そもそも、ムーブメントの見た目が、9RA2(9RA5)と9R65で大きく違います。9RA2(9RA5)は、コートドジュネーブ仕上げではなく、マットな梨地仕上げになっています。そして、ブリッジ形状も変更されており、高速回転する金色のローター上の“くり抜き”部は減り、ローターを見せる要素は少なくなったと言えます。

 

もちろん、9RA5は最新ムーブメントなので、従来の9R65から改善されたポイントがあります。

 

 

 

・精度を改善

「月差±15秒」→「月差±10秒」

 

・パワーリザーブを改善

「3日間」→「5日間」

 

・ムーブメントの厚みを改善

「0.8mmの薄型化(5.8→5mm)」

 

 

 

つまり、このような改善が行われた最新ムーブメント9RA5を搭載するSLGA015は、実用面で大きなアドバンテージがあります。この点が、最上位モデルに相応しいと感じます。

 

 

 

 

 

 

②エボリューション9デザインを採用

 

SLGA015を上位モデルにしている別の要因として、

 

・「エボリューション9」デザインを採用している

 

という点があります。これは、2020年に誕生した新たなグランドセイコーのデザインコードです。誕生時は「シリーズ9」と謳っていましたが、インパクトを加えたかったのか、「エボリューション9」という名称に変更しました。

 

なぜ、この「エボリューション9」というデザインコードを採用すると上位モデルになるのかという点ですが、これは、メーカー側が「このデザインがグランドセイコーの最先端です」というスタンスだからです。

 

例えば、そのデザインコードの一例として、「ブレスレットの幅を、ケース直径の1/2以上の幅にする」というものがあります。これは、従来のグランドセイコーよりも幅の広いブレスを採用することを意味します。

これはデザインコードの一例ですが、このようなデザインコードを9個定めて、その9個を厳守する時計が「エボリューション9」コレクションなのです。下に、その9個のデザインコードを書き出しておきます。

 

 

 

<「エボリューション9」の9個のデザインコード>

・ケース径の1/2以上の幅をもつブレスレット

・他の2倍以上の幅を持つ12時インデックス

・深い溝を入れた多面的なダイヤカットインデックス

・多面カットを施した長い分針と明確に違う幅広の時針

・フラットダイヤル

・接線サイドライン

・低重心なケース

・筋目を主体に鏡面と連ねた多面ケース

・しっかりした厚さをもたせたブレスレット

 

 

 

このエボリューション9のデザインコードを採用することにより、「高い実用性」「高級感」「トレンド性」を備えた時計になります。つまり、現在のニーズを満たした高級時計になるのです。

 

現在のところ、SLGA015以外のグランドセイコーダイバーズは、エボリューション9のデザインではありません。そのため、現在は、SLGA015が“唯一のエボリューション9のダイバーズ”になっています

 

 

 

 

 

 

■SLGA015はダイバーズウォッチの新時代を作る!?

 

最後に、SLGA015に対する私の感想を書かせていただきます。

 

私の感想を一言で言うと、

 

SLGA015は、ダイバーズウォッチの新時代を作るかもしれない

 

と感じています。

 

それは、SLGA015の“波のうねり”を表現した

 

「潮パターンダイヤル」

 

が革新的だからです。

↑“波のうねり”を表現

 

少し説明します。これまでのダイバーズウォッチのデザインは、ロレックスのサブマリーナーなどが作り上げたものですが、基本的にプレーンな黒文字盤が一般的です。これは、過酷な環境下での視認性を考慮したものだったのでしょう。

 

しかしその後、時計市場の熟成とともに、ダイバーズウォッチにも、「文字盤にアクセントをつける」ことが増えてきました。例えば、青文字盤などカラー文字盤を採用したり、シェルやダイヤモンドで宝飾性を与えることもあります。また最近では、2色がグラデーションする文字盤も人気になってきています。さらに、オメガの「シーマスター」のように、波線模様を入れるダイバーズウォッチも存在します。

↑一般的なダイバーズウォッチはプレーンな文字盤

↑最近では文字盤にアクセントをつけることも

 

つまり、ダイバーズウォッチの文字盤は、「プレーン」か「アクセント」の2択なのです。

 

その状況に、一石を投じるのが、SLGA015の「潮パターンダイヤル」なのです。この潮パターンダイヤルは面白い特徴をもっていて、暗所では「プレーンな黒文字盤」に近い雰囲気になり、明所では「波デザインのある個性的な文字盤」になります。

つまり、潮パターンダイヤルは、「プレーン」と「アクセント」の両方の要素をもつ文字盤なのです。

 

確かにSLGA015を見ると、一見、

 

「一般的なデザインのダイバーズウォッチ」

 

のようで、よく見ると、

 

「お洒落なダイバーズウォッチ」

 

なのです。

 

そのため、今までにない、不思議な雰囲気をもつダイバーズウォッチと言えるでしょう。

 

これは、革新的だと思います。もしかすると、このSLGA015が、ダイバーズウォッチの新時代を作るかもしれません!

 

 

 

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