高級腕時計の時計通信

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3.3.2020

【パネライの最強モデル】結局、ルミノールは王道の“ユニタス搭載モデル”が良い!

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

■【パネライの最強モデル】結局、ルミノールは王道の“ユニタス搭載モデル”が良い!

 

今回は、私の個人的な主観で、パネライの最強モデルを紹介させていただきます。

 

私が思うパネライの最強モデルは、

 

ルミノールの“ユニタス搭載モデル”

です。

 

少し補足をすると、「ユニタス」は、パネライがかつてより搭載する手巻ムーブメント“ETA6497”のことです。このムーブメントは、パネライが正式に世界デビューを果たした1997年の時点で採用されていることからも、パネライの“メインエンジン”と言っても過言ではないでしょう。

私がこのユニタスムーブメントを搭載したルミノールを評価する理由は

 

“20世紀中期の無骨な軍用時計”という印象を受けるから

 

です。

 

以降で、説明します。

 

 

 

 

 

 

■「ユニタス」について

 

まず先に、おそらく、皆さんが「ユニタス」という言葉に引っかかると思いますので、説明しておきます。

 

「ユニタス」は、かつて存在したムーブメントメーカーの名前です。現在は、「ETA」というムーブメントメーカーに吸収された形になっており、もうその存在はありません。しかし、ユニタスを代表するムーブメント「6497」(または「6498」)は、ETAが引き継いで製造しており、「ETA6497(6498)」としてユニタスの名作は生きています。

そして、このETA6497は、多くの時計愛好家に、親しみを込めて「ユニタス」と呼ばれています。パネライは、このムーブメントをモディファイし、「OP Ⅰ」「OP Ⅱ」「OP Ⅹ」「OP ⅩⅠ」という名称で採用し、長らくパネライウォッチの“メインエンジン”として採用していました。しかし、最近のパネライは、自社ムーブメント比率を高める動きを加速させており、このユニタス搭載モデルは生産を終える状況となっています。

 

 

 

 

 

 

■パネライの最強モデルは「ルミノールの“ユニタス搭載モデル”」!

 

ここからが本題です。

 

パネライの最強モデルは、「ルミノールの“ユニタス搭載モデル”」である

という点を紹介します。

 

もちろん、これは完全な私の個人的な意見です。しかし、そこには私なりの理由もあります。それは、冒頭でも触れましたが、

 

ユニタスを搭載したルミノールから、“20世紀中期の無骨な軍用時計”という印象を受けるから

 

です。

 

この、“20世紀中期の無骨な軍用時計”という点が重要なのです。なぜなら、パネライは20世紀の中期に、軍向けに時計を作っており、それが現在のパネライのアイデンティティだからです。

 

つまり、“パネライの最強の一本”は、アイデンティティをしっかりともった「最もパネライらしい一本」であるべきと、私は考えているのです。だから私は、「20世紀中期の無骨な軍用時計」というアイデンティティの要素を色濃くもつ、ユニタス搭載のルミノールを“パネライの最強の一本”に挙げるのです。

 

では、ユニタス搭載のルミノールがもつ、「20世紀中期の無骨な軍用時計」の要素を下に挙げます。

 

 

 

<“20世紀中期の無骨な軍用時計”の要素>

 

①機能はシンプル

(軍用時計であれば、故障リスクの低いシンプルなものがベター)

 

②ムーブメントは伝統的な手巻式

(20世紀中期のパネライは手巻式)

 

③“道具”としての飾らない外観

(宝飾要素・ファッション要素は不要)

 

 

 

これらの3つの要素は、世界展開を開始した当時のルミノール(1997年~)に当てはまっています。機能は、2針タイプ、または、スモールセコンドの付いた3針タイプで、いたってシンプル機能です。ムーブメントには、手巻式のユニタスを搭載しています。

もちろん、当時のルミノールは、宝飾的な要素は全くありません。むしろ、製造レベルの上がっている現在から見ると、多少、“大味な作り”であると感じます。しかし、そもそも軍用時計は、「実用性・耐久性の高いものを大量に作る」ことが重要であり、その多くは割りと“大味な作り”をしています。私は、1990年代に設計されたルミノールの“大味な作り”に、“軍用道具”である印象を感じ、とても好ましく感じます。

 

また、1997年に登場したルミノールは、2002年にマイナーチェンジを行います。それまでは、裏蓋が金属性でしたが、マイナーチェンジ後は、シースルーバック(裏蓋がガラス張り)になりました。そのシースルーの裏蓋からは、ユニタスのムーブメントを見ることができます。

 

ユニタスムーブメントは、基本設計を辿ると1930年代にまで遡ることのできる、伝統的な構造のムーブメントです。やはり、“20世紀中期のパネライ”へのオマージュを重視するなら、この伝統的なムーブメントは、イメージもしっくりときます。

しかし現在は、ユニタスの搭載を止めて、自社ムーブメントに切り替えていく流れです。もちろんこれは、最新の性能にするためです。そのため今後は、ユニタス搭載のルミノールを入手する場合、基本的に、「中古市場から探すことになる」という状況があることを、理解しておいてください。

 

この“ユニタスを搭載したルミノール”を探したい方のために、下で、代表的な型式番号も紹介しておきます。

 

 

 

<秒針あり>

・PAM00001(黒文字盤)

・PAM00003(白文字盤)

・PAM00111(黒文字盤・SB)

・PAM00113(白文字盤・SB)

 

 

<秒針なし>

・PAM00002(黒文字盤)

・PAM00010(白文字盤)

・PAM00112(黒文字盤・SB)

・PAM00114(白文字盤・SB)

 

※「SB」はシースルーバックの略

※この他にも、“「ロゴ」ありモデル”、“チタン素材モデル”などがあります。

 

 

 

 

 

 

■最後に

 

今回は、パネライの最強の一本を紹介するために書きました。ご覧いただいたように、内容は、1997年から続く“ユニタス搭載のルミノール”をおすすめするものです。

 

ただし、“最新のパネライ”が好きな方もいらっしゃると思いますので、フォローをさせてください。もちろん、“最新のパネライ”は、性能面と高級感の面で、従来の作品を大きく凌駕しています。

↑最新のパネライ

※画像はPAM01392

 

“最新のパネライ”は多くの場合、自社ムーブメントが搭載されており、精度や耐久性はかなり高いです。そして、高い加工精度で作られる外装は、高級時計らしい素晴らしいものです。「高級時計としてのパネライ」であれば、もちろん“最新のパネライ”が最も良い選択肢です。

 

しかし、私の今回のおすすめはその逆で、「“20世紀中期のパネライ”にシンパシーを感じるならば」という視点からの、おすすめなのです。

この視点に立つならば、ユニタス搭載のルミノールは、私にとって“王道”であり、“最強の一本”です。そして、最後の一推しを加えるなら、実勢価格もパネライの中ではお手頃プライスであることも魅力でしょう!

 

 

 

※オンラインストアリンク

・ルミノール手巻モデル→こちら

 

 

 

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