14.6.2019

【時計業界の常識を知る】ご存知ですか？映画に出てくる有名な腕時計

Komehyo

ブログ担当者：藤井

■【時計業界の常識を知る】ご存知ですか？映画に出てくる有名な腕時計

今回は、時計業界の常識のひとつとして、“映画に出てくる有名な腕時計”を紹介します。

例えば、皆さんの周りに時計に詳しい人がいるのであれば、是非、次の質問をしてみてください。

「シルベスタ・スタローンの映画『デイライト』に登場する時計は？」

きっとその方は、すぐに「パネライ」と答えるでしょう。

↑パネライ

この例のように、時計業界では、いくつかのモデルが“映画に出てくる有名な腕時計”として知られています。特に時計通の方にとっては、“常識”といえる知識でしょう。しかし、一般の方にとっては、「映画の鑑賞中に、特に腕時計までは気にしていない」という状況が普通でしょう。

そこで今回は、その「時計業界の常識」を知っていただくために、“映画に出てくる有名な腕時計”を5モデル紹介します。さらに、“最近の映画に登場する、注目の腕時計”も紹介しましょう。

■“映画に出てくる有名な腕時計”5選

では、“映画に出てくる有名な腕時計”を紹介します。

①映画「007」

→オメガ「シーマスター」

映画と腕時計というテーマを語る上で外せないのが、1962年から続くイギリスを代表するスパイ映画「007シリーズ」です。007シリーズに登場する腕時計としては、現在ではオメガが有名です。

オメガは007シリーズの何作にも渡って登場しており、劇中でも

ボンドガール:「ロレックス?」

ジェームズボンド:「オメガ。」

ボンドガール：「いい時計ね。」

というやり取りがある程で、現在の007シリーズとは切っても切れない関係にあると言えます。

↑シーマスター300マスターコーアクシャル

007“スペクター”限定モデル

型式：233.32.41.21.01.001

オメガは、007シリーズとのコラボレーションモデルをたびたび数量限定で販売しています。例えば、上で画像を用意した「スペクターモデル」は、一番最近の007モデルです。これは個人的におすすめしたいモデルですので、少し説明を加えさせていただきます。

これは「シーマスター300」というモデルをベースに作られた限定モデルですが、細部が異なります。下に、通常のシーマスター300の画像を用意しましたが、細かな点が違います。

↑シーマスター300

違いのひとつは、「秒針の形状とベゼルの数字」です。スペクターモデルの秒針はロリポップ形状に変更されており、夜光の色と相まってよりレトロ感が増しています。また、ベゼルの数字は通常モデルとは違い、0から11の数字を採用しています。

別の違いとして、「バンド」もあります。スペクターモデルには、NATOベルト式のストラップが付きます。そして、そのストラップには、しっかりと「007」刻印が入っています。

さらに別の違いは、「ケースバックの刻印」です。本体裏蓋には、今回の作品名「SPECTRE」の刻印が入っています。

2020年にはシリーズ25作目となる「007 シャッターハンド」の公開も予定されており、そちらでもどの様なモデルが登場するのか期待が高まります。

※こちらの007シリーズと腕時計の関係については、過去の投稿（【時計業界の常識】映画007の“ボンドウォッチ”は「オメガ vs. ロレックス！？」　～ジェームズ・ボンドをめぐる時計業界の争い～）でも紹介しています。

②映画「栄光のルマン」

→タグホイヤー「モナコ」

「荒野の七人」「ブリット」「大脱走」など、数多くの名作の主演を務めたスティーブ・マックイーン氏主演の1971年の映画、「栄光のルマン」。サーキットでの人間模様を描く作品ですが、その作中で着用していたのが、タグホイヤー「モナコ」です。

↑タグホイヤーモナコキャリバー11

CAW211P.FC6356

例えば、上の画像の「モナコ・キャリバー11」は、初代モナコを再現しながら改良したモデルです。モナコもいくつか復刻デザインがありますが、こちらは、マックイーン氏が気に入った初代モナコに近いデザインを持っています。

例えば、モナコの多くのモデルは放射状に配置されていたバーインデックスを持ちますが、こちらのモデルでは初代モナコを踏襲して横に寝かせてあります。さらに、リューズはクロノボタンとは逆サイドに配置されており、初代モナコと同じです。また、文字盤12時位置に配されたブランドロゴは、当時と同じ、「TAG」のない「HEUER」のみのロゴとなっています。

※モナコについては、過去の投稿（タグホイヤー｜モナコが「凄い！」と言われる理由　～革新的な世界初の角型防水時計～）をご覧ください。

③映画「デイライト」

→パネライ「ルミノール」

ハリウッドアクション映画の重鎮、シルベスター・スタローン氏が、1995年に主演した映画が「デイライト」です。この映画でスタローン氏は、当時まだ有名になる前のパネライを着けています（特注モデルを着用）。そのため、このデイライトが、「パネライを世界に紹介した」と言っても過言ではない作品と言えるでしょう。

実質的に、スタローン氏はパネライの伝道師のような存在となり、スタローン氏にちなんだモデルも生まれました。「デイライト」「スライテック」と呼ばれるルミノールは、まさにスタローン氏にちなんだモデルです。

↑パネライ　ルミノールクロノ・デイライト

型式PAM00196

上の画像のモデルは、クロノグラフ機能搭載のルミノールである、「デイライト」です。まさに、きっかけとなった映画のタイトルそのものです。大柄で屈強な身体を持つスタローンに似合った大型サイズのケース、軍用時計を専門に製造していたパネライらしいモデルです。発売からは少々年月の経過したモデルではありますが、後継モデルもいくつかでていますので、チェックしてみると面白いかもしれません。

④映画「メンインブラックⅡ」

→ハミルトン「パルサー復刻モデル」

↑パルサー復刻モデル/H121138911

2002年に公開された、トミー・リー・ジョーンズ氏とウィル・スミス氏が主演するSFアクション映画「メンインブラックⅡ」。この映画では、ハミルトンの時計が登場します。特に「K」が着用する「パルサー復刻モデル」が有名になりました。

⑤映画「スピード」

→カシオ「G-SHOCK“スピードモデル”」

↑スピードモデル/DW-5600

キアヌ・リーブス氏が主演する1994年のパニックアクション映画「スピード」。この作中で、リーブス氏がスクエア型のG-SHOCKを着用しており、そのG-SHOCKは有名になります。この映画の影響で、このタイプは「スピードモデル」というニックネームで呼ばれるようになりました。

上で、5つの“映画に出てくる有名な腕時計”を紹介しました。どれも、時計業界では有名なモデルです。

■最近の映画に登場する、注目の腕時計

最後に、“最近の映画に登場する、注目の腕時計”を紹介しておきます。

①映画「キングスマン・ゴールデンサークル」

→タグホイヤー「モナコレディ・キングスマン」

型式WAW131C.FC6419

キングスマンの第2作目「キングスマンゴールデンサークル」に登場する1本です。

こちらは一般的なモナコよりケース径が2mm小さい37mmとなっており細身の男性、女性が着用しても違和感のないサイズに仕上がっています。また、インデックスには12ポイントのダイヤがあしらわれており、エレガントさもあります。純正のベルトはブラウンの文字盤に合わせた落ち着いた色合いのスエードベルトが装着されており、フォーマルなシーンでも主張しすぎません。

また、裏蓋には作品名「Kingsman」の刻印が施されています。

②映画「ドクターストレンジ」

→ジャガールクルト「マスターウルトラスリムパーペチュアル」

↑型式Q130842J

映画「ドクターストレンジ」に登場する１本です。

最新作「アベンジャーズエンドゲーム」が空前の大ヒットを飛ばしているアメリカンコミックのヒーローの一人、ドクターストレンジ。主人公、スティーブン・ストレンジが着用しており、劇中でも主人公を窮地から奮起させる為の重要なアイテムとして登場します。

こちらのモデルはケース厚わずか9.2mmという極薄でありながら、パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)機能、月齢表示を搭載した自動巻きモデルです。ケース裏はシースルーバックとなっており、前述の複雑機構を覗き見ることができます。クラシカルな見た目をしつつ、ジャガールクルトの長年培われてきた技術が惜しみなく注がれた1本です。

スティーブン・ストレンジを演じたベネディクト・カンバーバッチ氏は、2018年1月からジャガー・ルクルトのブランドアンバサダーも務めています。最近では時計製造について学ぶジャガー・ルクルトマスタークラスにもプライベートで参加したようです。

この他にも、「エイリアン」に登場するセイコーの“エイリアンモデル”など、映画に登場する魅力的な腕時計はたくさんあります。皆さんも、映画を観るときには、「どんな腕時計を着けているのだろう？」と、気にしてみて下さい！

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