20.11.2015
モダンでもアンティークでもない、ジラール・ペルゴ「ヴィンテージコレクション」! ~ヴィンテージ1945、ヴィンテージ1960~
Komehyo
ブログ担当者:山口
高級時計の販売に携わる立場から見て実感するのですが、時計を購入される方の好みは十人十色です。例えば、今話題のモダンなモデルを好まれる方もいれば、昔のアンティークなモデルの方がが琴線に触れるという方もいます。近年のモデルであれば「防水性」や「耐久性」がアンティークなモデルよりも優れています。一方、アンティークなモデルは「独特のヴィンテージ感」や「現在にはないデザイン」を持っています。どちらが良いのかは甲乙つけがたいのではないでしょうか。
しかし、「現代の防水性や耐久性」と「かつてのヴィンテージ感」の両方の要素を持った時計があったらどうでしょうか?実は、そんな理想を実現してくれる時計が存在します。それは・・・
ジラール・ペルゴの「ヴィンテージコレクション」です。
今週は、皆さんの時計選びの選択肢を増やすべく、ジラール・ペルゴの「ヴィンテージコレクション」を紹介させていただきます。
(ヴィンテージコレクションの魅力を紹介)
◆「ヴィンテージコレクション」について
ジラール・ペルゴは時計業界では数少ない「マニュファクチュール(自社での一貫生産)」にいち早く取り組んだメーカーとして時計ファンからは常に一目置かれる存在です。中でも「ヴィンテージコレクション」はブランドの主軸として人気を博しています。特に、今なお現行コレクションとして輝きを放つ「ヴィンテージ1945」、廃番になった後も人気を博す名作「ヴィンテージ1960」というこの2モデルは押さえておきたいモデルです。これらは比較的流通量も多く、ジラール・ペルゴのブランドアイコンとしても広く知られています。実はこのコレクションは、ジラール・ペルゴのプライベートミュージアムである「ヴィラ・マルガリータ」に所蔵されている過去の名作を現代風にアレンジして復刻させたシリーズです。もちろん「ヴィンテージ1945」、「ヴィンテージ1960」の原型となったオリジナル品は、現在もミュージアム内に収められています。下で、この2つのモデルを紹介いたします。
◆フラッグシップモデル「ヴィンテージ1945」
(ヴィンテージ1945:左は日本限定の「フランソワ・ペルゴ」モデル、右はクロノグラフ)
「ヴィンテージ1945」は1995年に復刻デザインとして登場しました。魅力的なオリジナルデザインを踏襲しており、私たちが「美しい!」と思うようなフォルムとプロポーションを備えています。シンプルなレクタンギュラー(長方形)ケースは手首にフィットするようにカーブしています。さらに、ケースに沿うように文字盤自体にもカーブを与えたこだわりようです(オフセンターなど一部モデルを除く)。一方、ラグ部分は鋭角的なデザインを採用しています。様々な意匠を凝らしたデザインの融合によって、一般的なスクエア型の時計には表現できない素晴らしい個性を放っています。レディースサイズやXXL(ビッグサイズ)など多彩なサイズが展開されており、ジラール・ペルゴのフラッグシップモデルとして君臨していることがわかります。
◆名作クロノグラフの復活「ヴィンテージ1960」
(ヴィンテージ1960:こちらは人気のアイボリー色文字盤)
こちらは、ヴィンテージ1945の成功の後、引き続き1998年に登場したのが「ヴィンテージ1960」です。アンティーク時計によく見られるクッションケースや、スクエア型のプッシュボタン、2つ目ダイヤルなどシンプルながらもクラシカルな装いを保っており、まさにヴィンテージの名を継承するに相応しいデザインとなっています。さらにインデックスは立体感を表現できるアプライドインデックスで、オールディなデザインながらも上手に高級感を盛り込んでいます。1960シリーズは後継機種の「スクエアカンバード」にその役目を引き継ぎ廃番となってしまいましたが、未だ腕時計愛好家からの根強い人気を保っています。
ヴィンテージ1945、ヴィンテージ1960のどちらのモデルも様々なバリエーションをもっています。革バンドだけでなくメタルバンドもあり、文字盤や針のバリエーションも豊富です。また、 ジラール・ペルゴはラグ(時計本体とバンドをつないている4ヶ所ある「脚」のこと)デザインにこだわりのあるメーカーとしても知られています。「長いラグ」をもった時計に先駆的に取り組んだことからも、時計デザインに重きを置いていることが伺い知れます。
このブログではしばしば、「90年代前後に生産された廃盤品の中の銘品」を「ネクストヴィンテージ」ウォッチとして紹介しています。これら2つのモデルは1990年代の傑作であり、間違いなく「ネクストヴィンテージ」ウォッチに値するモデルだと感じます。
◆ヴィンテージコレクションは「モダンでもアンティークでもない、第3の選択肢」
腕時計は20世紀前半から普及し始めますが、それまでの懐中時計とはサイズ感も使い方も異なるために、様々なデザインが試行錯誤されました。そのため、過去の時計デザインからは試行錯誤をし産み出した「熱感」を感じることができます。だから、私たちは過去の時計に魅力を感じます。しかし、アンティークと言われる過去の時計は、今の私たちのデイリーユースに耐えうるスペックが十分でないのもまた事実です。1990年代に作られたヴィンテージコレクションは、サファイアガラスや優秀なパッキンがある現代の時計であり、安心して使うことができます。過去のデザインをデイリーユースしたい方にとって、その存在は大変希少です。まさに、「モダンでもアンティークでもない、第3の選択肢」として時計業界に君臨しています。
皆さんも時計選びの際に、「過去の時計デザインに惹かれるけど実用性も欲しい」という悩みがある場合には、是非、ジラール・ペルゴの「ヴィンテージコレクション」に手を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
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