1.9.2017

カルティエ｜男性用人気ウォッチ「サントス100」の「100」は何の意味？

Komehyo

CARTIER

ブログ担当者：篠田

カルティエの男性用人気ウォッチ「サントス100」。

↑サントス100

上品で繊細なデザインが多いカルティエにおいて、迫力のあるマッシブなデザインで存在感があるモデルです。着用した際には、その男性の腕元に華を添えてくれます。私はサントス100を、「かっこよさと上品さのバランスが絶妙なモデル」と評価しています。

そのような魅力のあるサントス100ですが、皆さんは、そのモデル名に素朴な疑問を感じませんか？

つまり、

サントス100の「100」って何だろう？

という疑問です。

今回はこの疑問について考え、さらに「サントス100はどういう存在か？」という点まで触れたいと思います。

■サントス100の「100」の意味とは？

結論から言うと、サントス100の「100」は、カルティエ初の腕時計である「サントス」誕生100周年の記念を意味しています。

つまり、「100」の意味にはカルティエの歴史が関わってきますので、少し説明します。

＜サントスの歴史＞

「サントス」ウォッチは、1904年に誕生しました。「サントス」の名称は、ブラジル人飛行士のアルベルト･サントス･デュモンからの依頼を受けて作られた時計だからです。当時はまだ懐中時計が主流であった時代ですが、彼の「飛行中にも簡単にすぐに時間を確認したい」という要望により、“腕時計”として誕生しました。この時計が、「カルティエ初の男性用“腕時計”」と言われています。

これを原型とし、1911年、カルティエは「サントス・デュモン」ウォッチとして市販を開始します。洗練されたデザインの腕時計であり、人気を博したと言われています。

↑サントス・デュモン（復刻）

上の説明のように、「サントス」ウォッチの源は1904年にあります。その年から数えて100年後にあたる、2004年に、サントス100は発表されました。

この「100年」を表す数字として、サントス100の名称に「100」が入れられたのです。

■サントス100はどういう存在か？

→①100周年モデル

では、サントス100はどういう存在なのでしょうか？その回答のひとつは、上で紹介した内容の通り「100周年を記念するモデル」という存在です。

その証拠に、サントス100の初期の生産個体には、100周年を表す特別な刻印がなされます。

↑サントス100の裏蓋の刻印

上の画像のように、初期のロットには本体の裏蓋に「1904-2004」と刻印されます。もちろんこれは「1904年から2004年」という意味であり、「100周年」を意味しています。この刻印を見ると、カルティエ初の腕時計として誕生した、初代「サントス」ウォッチのデザインを受け継いでいることを感じることができますね。

しかし、この刻印が入っているサントス100は初期の個体のみです。そのため、レア感のあるサントス100かもしれません。

■サントス100はどういう存在か？

→②現代の男性用にデザインされたモデル

さらに、サントス100の存在についての別の見方として、「サントスを現代風にリデザインしたモデル」とも捉えることができます。

「サントス」デザインの多くは、ガラスの周りにあるベゼルに８個のビスがついています。これは飛行機のパーツをつなぐ“ネジ”をモチーフにしていると言われていますので、飛行士からの依頼で作られた時計ならではのデザインです。また、ケースの角はエッジを立たせないよう工夫がされており、もし時計がぶつかっても、機体に傷がつかないように作られていると言われています。これが、サントスデザインの基本です。

しかし、従来の「サントス・デュモン」と比較しても、「サントス100」は大きくテイストを変えました。下の画像をご覧下さい。