6月16日(土) ◇ イナバウアーのコレだ! ◇
新宿店スタッフ稲葉の、こだわりのエフェクター
~バッファーアンプ~
今回のオススメは、プロのギターテックの人等で人気の高いPMP(現PMG)のBUF―E945(¥19,800)。
いきなりですが、私は最近もてはやされているトゥルーバイパス人気に正直でっかい?が浮かんでします。
ギター~アンプまで短い距離でつなぐレコーディング時のような環境であればとてもいいけども、ライブ等では逆にバッファー内臓タイプの方が有効であると思っています。
バッファーの役割は、簡単に言うと「薄くなった信号を濃くする」物で、実際はパッシブギターの様な外来ノイズに弱いハイインピーダンスで出力されるものを、ローインピーダンス化してノイズに強く、そしてオフ時であれいくつものエフェクターを通ることにより必ず弱くなる信号を強いままアンプに届けてあげよう、というもの。
バッファーの簡単な役割がわかったところで、今回のBUFがなぜオススメなのか。
実はバッファーアンプと言う物は、現存のほとんどのエフェクターに搭載されている。理由は先述のとおり、エフェクト回路を通ると信号が薄くなるから。そう、そんなに特別なものでもないんです。
下の図を見てほしい。
ギター→インプット→(センド→空間系→リターン)
アウトA→チューナー
アウトB→歪み系→アンプ
というつなぎ方をしたとしよう。
まずアウト端子が2つある点に注目!片方にチューナー専用にしておけば、チューニング時に客席に興ざめするチューニング音を聴かせずにすむ。
普通のA/Bボックスでいいじゃんと思うかもしれないが、実は違う。バッファーアンプの利点の一つに、スイッチングノイズの低減があるのだ。それに比べ近年のA/Bボックスは徹底的なトゥルーバイパス化がみられ、LED付でも音が通る回路は完全パッシブ、というものが殆どだ。そのためどんなにいいスイッチを使ってもスイッチノイズがでてしまう。A/Bボックスなだけで1万も払うの、どうも勿体ない気がするしね。スイッチングノイズの低減は後続の歪み系エフェクターにも有効です。
次にセンドーリターン。空間系にこだわっている方も多いはず。
そういった方はよく、BOSSのCE―1(当店売価¥39,800)等のアナログコーラスやアナログエコーを使う方が多いのだが、そういった名機の殆どがヴィンテージ又はそのリイシューであることが多い。そのためバッファー回路もとても質がいいといえず、バッファー無しの物に至ってはエフェクトオフ時の音質劣化が激しくとても使い物にならない。だけどオンの時の音は最高なんだよなぁ…と悩んでいる人!
BUFにはループバイパススイッチがついています。つまりエフェクト側のスイッチは常にオンにしといて、使わないときはバイパススイッチを使ってあげればいいのです。
CE―1はONの時少し音が曇り気味ですが、BUFの後につなげてあげるととてもスッキリした音色になります。
またブーストスイッチがついていますので、通常のブースターとして使ってらっしゃる方もおおいようです。
トゥルーバイパスももちろん良いのですが、一度このバッファーを試してみてください。エフェクトのノリが格段と違います。